Chapters
- 01. 中国武術
- 02. 中国拳法の歴史
- 03. 拳法の伝統的な構えと稽古
中国拳法について
スペインには、「決闘の準備が十分なら既に半分勝ったようなものだ」という諺があります
リングに上がりボクシング、サバット、ムエタイのチャンピオンと対峙する前に、準備運動は何よりも大切だということを頭に入れておいてください。
中国には様々な格闘技が存在するため、その正確な数を出すことは困難です。格闘技の種類は多すぎるため、「中国武術」と総称されています。
武術は中国では「Wushu(武術太極拳、ウーシュー)」、台湾では「Gongfu(國術、グオーシュー)」と呼ばれています。
この「Gongfu」から何か思いつくことばはありませんか?そうです、「Kung-Fu(カンフー)」です。
中国武術はカンフーとも呼ばれています
中国武術は、古代中国で自衛と軍事訓練の必要性から生まれました。
格闘技や武術に興味がある人は、まず自分が練習している武術の由来を理解することが大切です。中国武術と繋がりがある古代拳法についても学習しておきましょう。
この記事では、上記のような読者を対象として中国武術について説明していきます。
中国武術
中国武術には様々な門派があるため、「中国拳法」ということばはかなり総称的な用語です。

西欧では自制心、エネルギー、呼吸法、精神の鍛練を重視した中国拳法のスタイルは内家拳と呼んでいます。一方、近接戦を基本として肉体とスピードの増強を重視した武術は外家拳と呼ばれています。
太極拳は、呼吸法を特徴とした内家拳です。体の均衡を保つ健康法として人気が高く、多くの人がストレス解消法として実践しています。
中国標準語で「太極拳」は「至高の拳」、「究極の拳法」、「無限の拳」などと訳されています。
太極拳の特徴は、必ずしも最も効果的な護身術とは言えないのに、世界中の数百万もの人から健康促進や瞑想の手段として採り入れられている点です。
武術太極拳(カンフー)はバリエーションに富んでいますが、競技として体系化されています。この格闘技では対戦において素手だけを使うスタイル、剣やヌンチャクなどの武器を使うスタイル、套路(とうろ)などの型、リラクゼーション運動、散打などの戦闘技術が活用されています。
散打について
散打は軍隊や民間において盛んに行われていた格闘技です。民間で実践されている散打はルールにより規制された、ムエタイやキックボクシングに近い競技です。
もうひとつのスタイルは軍部で実践されている美術で、背骨や股間を含めた急所への打撃も認められています。
巧夫(カンフー)という用語は拳闘を表す用語として1970年代に欧州に導入され、ブルース・リー(1940-1973年)、ジャッキー・チェン、ジェット・リーなどの人気俳優が出演するアクション映画で人気を博しました。
カンフーは「長期間の過酷な訓練を要する武術」として定義され、「カンフー(巧夫)」の「カン(巧)」は中国語で「技能」を、「フー(夫)」は「主人」「旦那」「学識」を表します。つまりカンフーは、「優れた技能を備えた男」という意味を表します。
達人が習得する伝統的な中国巧夫は、実際の戦闘で行われるスパークリング技術とは全く異なり、後者は鈎(槍、鉤、刃から構成された中国武具)で敵から身を守る術を表します。
武術太極拳の選手は、次の2種類の競技に参加しています。
- 相手に対して拳と脚を突き出す散打と呼ばれる徒手美術
- 刀剣を用いた戦闘スタイル
武術太極拳は、下記を含めた複数のテクニックに分類されます。
- 北派から伝わる「長拳」と呼ばれる突き出しや蹴り技
- 南派から伝わる「南拳」と呼ばれる拳法
結局のところ、カンフーは中国で実践されていた頭部、肘、膝を狙った蹴りや拳による数百もの中国拳法をミックスした技です。急所を攻撃しない散打、太極拳、詠春拳などは特に高い評価を受けていました。
中国拳法はサバットとはスタイルが全く違います。
中国拳法の歴史
中国武術は2000年前の古代に発展しました。この武術の起源については多くの逸話が遺されています。
多くの道場や流派では動物(虎、豹、猿、蛇、熊)、鳥(鷲、鶴、鶏)、昆虫(カマキリ)の戦闘スタイルを模倣しています。
動物の動きを模倣する理由としては、当時は動物には過酷な自然環境で生き残るための天性と戦闘能力が備わっていると考えられていたためだと言われています。
これらの武術を習得するには、道場で鷹の激しい気性や鋭い爪、虎の拳、鶴のくちばしや翼による攻撃動作を模倣することが一番の近道です。

史実によると、武術は古代中国で自衛と軍事訓練の必要性から生まれました。
紀元前27世紀の中国を統治した黄帝が、現在の中国武術の礎を築いたと言われています
5世紀になって、達磨大師という仏僧が仏教を説くため少林寺に出向した時に、略奪者や悪党の手から少林寺を守るために、僧の肉体を鍛えるエクササイズを考案したと伝えられています。
この運動が、少林寺の僧が実践する武術へと次第に進化していきました。
この少林拳のスタイルがアジア諸国に伝わり、日本の空手や韓国のテコンドーが生まれました。
少林寺の僧により少林拳に関する史書が作成されたのは、16世紀から17世紀にかけてでした。
20世紀半ばまでに、少林拳やカンフーは拳を使った中国拳法から瞑想を中心とした武術へと進化しました。
1949年に毛沢東が中華人民共和国を建てた時、仏教僧の中国武術は国技として制定されました。

この時代には、現代的な武術太極拳やアクロバティックなカンフーが発展して、伝統的な中国武術の功夫から分流しました。
伝統的な中国武術が道場や教室で導入されたのは、毛沢東政権が終わった1975年以降でした。
英国式ボクシングやアメリカのキックボクシングの起源についてご存知ですか?
拳法の伝統的な構えと稽古
中国文化は精神性と肉体の鍛練を重視しています。中国拳法も、ただ相手を倒すだめの武術ではありません。
中国拳法は護身術であると同時に、武術による心身の鍛練、人生哲学の体現、肉体及び精神の限界への挑戦でもあります。
これは個人の達成感の問題です。
中国拳法の訓練は、心身の鍛練を目的としています
中国拳法は怪我を防ぐやり方での筋肉の増強や強烈なパンチ、一連の攻撃動作のための構えの習得に効果的です。また、攻撃や防御のテクニックや、ガードを維持する方法も身に着けた方がいいでしょう。
ボクシンググローブやシューズを着用した武闘家は、急所へのダメージを避けるために俊敏なフットワークを身に着ける必要があります。
武闘においては背中、首、背骨も攻撃の対象です。
これらの大切なテクニックを習得するために、中国拳法のレッスンを検索してみましょう。
道場でカンフーを習えば、中国拳法の経験豊富なコーチまたはインストラクターから総合的なトレーニングが受けられ、心身の健康を強化できます。

中国拳法の構えについて知っていますか?
中国拳法の構えはサバットの型とは全く違います。
それぞれの流派にもバリエーションがあり、欧州やアジアの武術スクールでは下記のような多数のポーズが紹介されています。
- 騎手:両脚を平行に開き、膝を外側に曲げて胸を前に突き出します
- 片脚曲げ:片脚を前方に曲げ、逆の脚は後ろに伸ばし胸を突き出します。突きや蹴りを素早く繰り出せる構えです
- 猫:片脚は伸ばした状態でつま先立ちになります
- 鶴:片脚の膝を上げて、つま先を伸ばして蹴りを入れるポーズです
- 山羊:「詠春拳」 と呼ばれる型で、両脚を肩幅に開き、膝と脚を内側にすぼめます
- 酔拳:左右に傾かずに片足を逆足の前に重ねる独特の動作です
- 不動立ち:前脚を伸ばし、後ろ脚は外側に45度開いた状態で曲げます。これは相手からの攻撃をかわす守りの構えです
- 空歩:このポーズでは後ろ脚を曲げ、前脚はつま先立ちになり、胸を前に突き出します
- 龍:龍のポーズは蹴りまたは回転に使う攻撃スタイルです。脚を前方に曲げ足首から下を右に回転させ、後ろ脚を曲げてつま先立ちになります。後ろ脚の膝は前脚のかかとと一直線上に置きます
- 虎:このポーズでは脚と腹筋を刺激します。前脚を曲げ、後ろ脚の膝は床に近づけます
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