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ピラティスの起源

作成者 Ryoko、公開日 13/08/2019 Blog > フィットネス・美容 > ヨガ > ピラティスの歴史

暮らし方やライフスタイルは人それぞれ違いますが、フィットネスや健康に興味のある人なら誰でもピラティスについて耳にしたことがあるでしょう。クラスを受講し、いくつかのポーズにトライしたという人もいるはずです。しかし、ピラティスは世界中で知られる有名なエクササイズであるにもかかわらず、その起源について知っている人は多くありません。今日はピラティスの起源をテーマに、知識を深めていきましょう。

ピラティスの生みの親

ジョセフ・ピラティスはドイツ出身で、身体専門トレーナーでした。この彼の名前から予想できる通り、彼がピラティスの生みの親です。言ってしまえば、このジョセフという人が、今人気のピラティスというエクササイズを作ったということです。

もっと詳しく言うと、ジョセフは幼少期に多くの病気を患い、あまり健康ではありませんでした。この状況を変えようと、ジョセフは自らのリハビリ法を開発し始めます。そして、ヨガや太極拳、禅、武術といった東洋のエクササイズから、体操や護衛術、ボクシングといった西洋のエクササイズまでを研究・実践するようになりました。

身体に関する専門性で評判が高まっていたジョセフに、アメリカとイギリスに行くチャンスが訪れます。しかし、第一次世界時にイギリスで働いていたジョセフは、ドイツ人であったために捕虜の兵士を収容する施設に監禁されてしまいます。スキルのある彼が監禁されるなど、このこと自体は悲しい出来事のように聞こえますが、実はジョセフがピラティスを開発したのはこの施設においてだったのです。

ジョセフは「マインドとボディのバランスをとるエクササイズ」という考えをベースに考案した理論を、他の捕虜たちに試しました。そして、施設の看護師として働くことになった際には、寝たきりの兵士や負傷した兵士たちを相手にそのリハビリを試したのです。

戦後、捕虜の身から解放されたジョセフはドイツに戻り、その後アメリカに渡りました。ピラティス メソッドは徐々に広まり、最初はモダンダンスの学校やバレエのコミュニティでダンサーに人気を得るようになります。正しい姿勢、身体のアライメント、コアの強化、筋肉の引き締め、そして、負傷の軽減といったことを重視するピラティスに、皆注目し始めたのです。

ジョセフ・ピラティスは1923年、ニューヨークに最初のスタジオを開設します。当時はピラティス メソッドのことを「コントロロジー」と呼んでいましたが、後でピラティスという名前に変更されました。ニューヨークのそのスタジオのジョセフの元教え子が、ピラティスに精通し、自らのスタジオを開いたことでピラティスは世界的認知度を高めました。

 

ジムのクラス ピラティスの動きを正しく行うには、今起きていることを意識し、集中し、正確にポーズをとることが不可欠(写真出典:Unsplash)

ピラティスとは?

ピラティスはレジスタンストレーニングの一種で、マインドと体の統合により、コアの強さ、メンタルの集中、身体のアライメント、様々な動き、ボディアウェアネスを改善させます。ピラティスのメリットには、バランスの取れた身体、正しい姿勢、マインドとボディのしっかりとしたつながり、全体的な健康などがあります。ピラティスは地球上のすべての人々にとって効果的なエクササイズです。

ピラティスの基本原則

ピラティスは、ただのエクササイズではなく、哲学と健康のメソッドとして開発されました。正確な動きで、バランスの取れたアウェアネスを重視します。ピラティスには均一して従う動きがあり、それらの動きは基本原則に則っています。これらの基本原則のために、ピラティスには重要な一連の動きが取り入

呼吸とピラティス マインドフルな呼吸は、ピラティスで最も重要な要素の一つ。(写真出典:Unsplash)

れられ、他のエクササイズとは異なっていると言えます。

ピラティスの基本原則

  1. センタリングの原則

ピラティスでは、身体の中心のことをコア(パワーハウス)と呼び、これは肋骨の下側と恥骨の間のことです。ピラティスの多くの動きやポーズは、このコアから発しています。センタリングの原則では、身体的なコアの強さを取り戻して維持しつつ、精神的なコア(中心)もエネルギーで満たすことが重視されます。

  1. 集中の原則

ピラティスの動きを正しく行うには、今起きていることを認識し、集中し、正確にポーズをとることが不可欠です。目的をもって、今自分がしていることに注意深く意識を向けます。今にしっかりと集中して、エクササイズを有効なものとすれば、身体的な負担があっても克服しやすくなります。

  1. コントロールの原則

ピラティスでは、身体を意図的に動かすことが大切です。体のある一部分だけはほったらかし、というのではダメなのです。この、身体に対するコントロールにより、身体の健康が増進され、負傷が減り、ボディアウェアネスを回復することができます。他の原則とともに用いる中で、自分の能力や活力を発揮するにはコントロールが不可欠だと気付くことでしょう。

  1. 正確性の原則

正確性は、ピラティスで目指される主要なゴールの一つです。というのは、動きに正確性があれば、マインドとボディを楽に同調させることができるからです。正確性は集中から導かれるものですが、各ポーズの正確性に目を向け、身体のある部分が他の部分とどのようにつながっているかを意識するよう促す、素晴らしい効果があります。

  1. 呼吸の原則

意識した(マインドフルな)呼吸は、ピラティスの最も重要な要素の一つです。適切に呼吸を行うことで、腹部のコアの筋肉に働きかけ、身体のエネルギーを高めます。ピラティスやその他のエクササイズで深い呼吸をすることで、その運動自体の効果が高まります。正確なコーディネーション、忍耐力の強化、運動の効果増進に役立ちます。

  1. 滑らかな動きの原則

ピラティスでは、各ポーズにははじまりと終わりがあるという考えに基づき、滑らかな連続した動きが取り入れられています。各ポーズの仕方に集中すると、(ポーズが)自然に始まり自然に終える感覚がつかめるようになってきます。この流れの中で、優雅にそして基本原則に従って体を動かすことで、全身が鍛えられます。頭から足先までの動きが、マインドの流れと互いに補完し合うのです。緊張し、ストレスをためている状態ではなく、穏やかな気分で今に集中すると、この感覚をずっと楽に感じられることでしょう。「マインドと体の動きの流れにのる」というこの視点の根底には、ピラティスで身体と精神がつながるという考え方があります。

腕のエクササイズ ピラティスではカラダの中心部のことを、コア(パワーハウス)と呼ぶ(写真出典:Unsplash)

ピラティスのその他の基本原則

  • 調和の原則 – 体、マインド、精神の調和を求める原則。ピラティスで調和をしっかり意識することで、バランスの取れた身体に近づくことができます。体の自然な動きに反するように激しく動く必要はありません。意識を向け、今に集中しながら、どの程度まで行うか、挑戦するかを自分で決めることができます。
  • 効率性の原則 – 人体の構造を意識し、各筋肉の部位に正しく力を入れるための原則。例えば、ハムストリング筋をリラックスさせる必要があるとわかっていれば、エネルギーの放出を止めているその部分の緩和に集中できます。
  • バランスの原則ピラティスの全ての原則を包括するような原則。バランスがとれていない体の部分に集中します。頭から足先までバランスが取れているということは、ピラティスの全ての原則に進んでしたがっているということになります。
  • 意識(気づき)の原則 – 特定の動きの流れの中で、ボディとマインドを探ることを求める原則。ただし、動きを意識するだけでなく、メンタルの動きやあり方についても意識しましょう。体の動きに意識を向けることで、常に改善し、必要があれば修正ができるようになります。

ピラティスが国際的なブームとなった経緯

ジョセフ・ピラティスが亡くなった後、彼の熱心な教え子たちによってその実践が引き継がれました。教え子らが自らのスタジオを開設し、中にはピラティスに対する独自の理解に合わせてメソッドを調整した者もいました。一人の教え子は、ダンスの経験をピラティスに応用し、今日実践されているようなピラティスの「流れ」に焦点を当てました。

教え子らがアメリカや世界にスクールを立ち上げましたが、中でも有名なスタジオはアメリカのロサンゼルスに開設されたものでした。そのスタジオはすぐに、ハリウッドのスターたちから人気を得るようになりました。ピラティスが生き方に与える素晴らしい効果について、スターたちの間で噂になり、さらに多くの有名人がピラティスを実践するようになったのです。まもなく、「ピラティス」の流行に注目したメディアが取り上げ、様々な報道機関でその実践が詳しく紹介されました。この時、ピラティスはロサンゼルスからアメリカへ、そして世界へと知られることになり、人気を博すようになったのです。

ピラティス メソッドが生まれたのは約100年前で、最初のスタジオが開設されたのは約95年前。そして、約40年前に人気を高めました。以降、世界中で何百万人もの人々がピラティスを実践しています。主婦や主夫、CEO、アスリート、科学者、子ども、高齢者、身体の硬い人から柔らかい人まで、様々な人が楽しんでいます。ピラティスを始めるのに壁はないのです。つまり、ピラティスは誰もが行えて、真に普遍的なエクササイズであると言えるでしょう。

ジョセフ・ピラティスは「自分は時代の先を走っていると思う」と言ったことがあります。彼がもし今生きていたら、世界で最も成功し大きな富を手に入れた人物として知られていたことでしょう。他の歴史上の偉人と同様、彼は天才だったのです。健康、ボディアウェアネス、マインドフルなバランスの追求に人生を費やした彼の偉業は今、誰もが楽しめるエクササイズとなり世界中で実践されています。

ありがとう、ジョセフ・ピラティス!

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