Chapters
- 01. ピラティスとは?
- 02. ピラティスの歴史
- 03. ピラティスのメリット
- 04. ピラティスを始めるときに必要なもの
- 05. ピラティスの基本原則
ピラティスのクラスに行くと、インストラクターが特定のルーティンに従っていることに気づくはずです。ピラティスを行うときは常に、正しい姿勢、柔軟性、適切な呼吸、そしてマインドとボディのつながりに意識を向けて集中するよう心がけましょう。
今話題となっている栄養満点の食材を「スーパーフード」というのであれば、ピラティスは体にとっての「スーパーエクササイズ」であると言えるでしょう。世の中には、特定の効果とメリットをもたらしてくれるものがあり、ピラティスもその一つなのです。コアの強化、ボディアウェアネス、動きのコーディネーションを通してバランスのとれた身体を目指すピラティスは、とても優秀なエクササイズです。
ピラティスには、各レッスンで共通する教え方と成果を導く原則があります。それらの原則は、ピラティスの力強さを生む源となっています。いつもとは違うピラティスのクラスに行ったとしても、同じ品質のレッスンを受けることが期待できます。だからこそ、ピラティスは今日人気のエクササイズとして位置づき成長し続けているのです。
ピラティスとは?
ピラティスは、主要なコアに働きかけ、ボディとマインドの健康を導く全身運動・エクササイズプログラムです。ピラティスは、初心者からプロまで、どんな人にも効果があります。
ピラティスの歴史
ジョセフ・ピラティスは、健康とフィットネスに関心の高いドイツ人の家庭に生まれました。若いころ病弱で人生の選択肢が制限されていた彼は、エクササイズや人間の身体とマインドについて学ぶようになります。彼は、エクササイズを通して自分の身体を治癒し、限界を取り払うことに成功しました。このことが、彼のピラティス開発の基礎となっています。
フィットネスの世界で有名になり始めたジョセフ・ピラティスは、フィットネスの専門家として世界を旅できるまでになります。イギリスの法執行機関で働いていたジョセフは、その地でピラティスを考案するに至るのです。第一次世界大戦が勃発し、敵国ドイツの出身であった彼は、イギリスの収容所に送られてしまいます。
これは、フィットネスのプロとして有名になりかけていたジョセフの人生の先行きを危うくする出来事のように思えますが、実際には好機をもたらすことになります。彼は、まさにこのイギリスの収容所でピラティスを開発したのです。彼は、収容されていた期間に、ピラティスとその原則を構築しました。
釈放されたジョセフはアメリカに移住し、ニューヨーク市にスタジオを構えました。ジョセフは当初ピラティスのメソッドのことを「コントロロジー」と呼び、ボディ、マインド、スピリットのバランスをとる方法であると考えました。
ピラティスの効果に魅了され、最初に受け入れたのは、バレエなどを行うダンサーらのコミュニティでした。しかし、後にメディアで取り上げられるようになり、ピラティスの効果が実践者により紹介され、すぐに人気を博すようになります。そして100年後の今も、人気を高めています。

ピラティスのメリット
ボディだけでなくマインドにもよい効果が期待できるピラティスの、そのメリットは数えきれません。有酸素運動とは違い、ピラティスの効果はボディコントロールやボディフィットネスだけに限りません。身体的な効果があるのはもちろん、ピラティスメソッドではさらに、ボディとマインドの統合を目指します。ジムでレッスンを受けるにしろ、個別指導にしろ、DVDを見ながらあるいは自宅で行うにしろ、メリットが得られます。
ピラティスの代表的メリット
- ピラティスの動きは、姿勢の改善に効果がある
- ピラティスでエネルギー(活力)が湧く
- ピラティスは減量、細身の体格、引き締まった筋肉づくりを促す
- ピラティスでは柔軟性に働きかける
- ピラティスでコアの強化、引き締まった腹筋づくりができる
- ピラティスは怪我をしている人を含め、すべての人が行える
- ピラティスは、一人ひとりのレベルや成長に合わせカスタマイズできる
- ピラティスではがっしりとした体格にはならず、引き締まった細身の身体を目指せる
- ピラティスのクラスはストレス軽減に効果的で、個々のやる気を促す
- ピラティスはバランス、正しい姿勢に効果がある
- ピラティスはボディとマインドをつなげ、全身の健康に役立つ
- ピラティスは、けがや痛みなど回復に効果的
- ピラティスは有酸素運動というよりは、レジスタンストレーニングの一種であるため、ゆっくりとした正確な動きでメリットを享受できる

ピラティスを始めるときに必要なもの
ピラティスはもともと、様々な道具を使って行うエクササイズとして開発されました。しかし実際には、大半の道具はオプションで、道具がなくても効果は得られます。ピラティスを行うのに必要なのは、自分の身体とオープンマインド、ヨガマット、動きやすい服装だけです。
- 人や家具(家で行う場合)などに当たらないように、周りに十分なスペースがあるか確認しましょう。
- 質のよいヨガマットを入手しましょう。床から身体を守れるように厚さが十分あり、滑らないような耐性のあるものを選びましょう。
- 身体があまり柔らかくない人は、優しく身体をサポートしポーズを取りやすくしてくれるピラティスバンドを用意するのもオススメです。
- 身体の一部に痛みを感じやすい人は、クッションを使うと動きやすくなる場合があります。
ピラティスの基本原則
ピラティスは、体系的な原則に基づいています。ピラティスの人気や評判は、この原則に裏付けられていると言ってもいいでしょう。メリットが盛りだくさんのピラティスですが、この原則のおかげで、誰もがポーズをとり一定の成果を得ることができるようになっているのです。ピラティスを行う理由や、その目標に関わらず、想像以上の結果が出ることに驚くはずです。
ピラティスのこの基本原則は、ジョセフ・ピラティスが20世紀の前半に作成したものです。彼は、有資格のフィットネス専門家で東洋と西洋のフィットネスの考え方を学びました。そして、その研究に基づいた最善のフィットネスに自分の考えと経験を織り込んで、今ピラティスとして知られるエクササイズを開発したのです。
これらの基本原則は、少し抽象的に感じられるかもしれませんが、実際にピラティスに応用させると、最大限のメリットが得られます。

ピラティスの6つの基本原則
1. アライメントと正確性
ピラティスでは、正しい姿勢と、身体を正確なポジションに置く必要性を常に意識しなければなりません。この原則に従いやすくするため、ピラティスでは大部分が非常にゆっくりとしたペースで進みます。これにより、ポジションを正しくとることができ、身体への意識も高まります。背中、骨盤、頭の動きを完璧なアライメントでつなげることができるのです。この原則は身体をテーマにしていますが、集中やマインドへのつながりを高めるのにも効果的です。
2. 呼吸
ピラティスでは、深い呼吸を意識します。これにより酸素が全身に運ばれ、筋肉にエネルギーがみなぎり、効果が最大限に促されます。ピラティスでストレスや毒素をきれいにし、新鮮な酸素と入れ替えるには、適切な呼吸が不可欠です。正しく呼吸をすることで集中力が高まり、意識の高まりを邪魔するようなストレスを軽減させることができます。
3. 集中
アライメントと姿勢をマスターしたいのなら、ピラティスをしている最中、今に集中しなければなりません。正確性を求めるとともに、自分がしている動きを意識し、その集中により、動きとつながれるようにします。意識を高めピラティスに完全に集中できていれば、ボディアウェアネスとメンタルの強化につながります。
4. センタリング
パワーハウスとも呼ばれるコアは、すべての動きの元となる身体の中心の部分です。この中心部は、全てのポーズのパワーの源となっています。コアを強化すると、引き締まった腹筋など数多くのメリットが得られます。腹筋が割れるのも夢ではありません。自分の中を見つめ、コアに力を入れ、穏やかな気持ちで行いましょう。
5. コントロール
これは、アウェアネスとマインドフルネスの中核にある、重要な原則です。全身運動であるピラティスでは、身体の各部位の動きに意識的になり、それらをコントロールしなければなりません。動きのどれ一つをとっても偶然的にだらだらと行うものはありません。コントロールし正しいフォームをとることで、ピラティスの最大のメリットを享受できます。
6. 滑らかな動き
ピラティスでは、穏やかで、緩やかなゆっくりとした正確な動きが取り入れられています。すべてのポーズは力強い滑らかな動きでつながっており、ボディアウェアネスと、エレガントで活力にあふれた印象を与えます。この原則は、すべてのポーズをつなげる紐のような役目をして、基本的な動きに連続性と滑らかさを加えてくれます。この美しい動きによって、マインドとボディのつながりがまた強化されるのです。
ピラティスのレッスンを次に受けるときには、あるいは、今度初めて受けるという場合でも、これらの原則を心に留め実際のエクササイズに取り入れていってもらえたらと思います。この原則を取り入れることで、ピラティスの最大のメリットを手に入れることができるからです。
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