Chapters
- 01. 適切なストレッチ
- 02. ダンスウェアの選択
- 03. 適切な場所の選択
- 04. ストレッチが必要な筋肉
- 05. ストレッチ前のウォーミングアップ
- 06. ストレッチ運動
- 07. ハムストリングのストレッチ
- 08. 脚のストレッチ
『ストリクトリー・カム・ダンシング』や『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』などのTV番組の高視聴率からもわかるように、ダンスの人気は衰えることがありません。
多くの人にとって、ダンスは健康とスタイルを維持するための運動であると同時に芸術を表現する方法でもあります。
しかし、練習における有効性と安全性を維持するために、ダンスでは本格的なトレーニングと同様にきちんとした指導と配慮が必要です。
筋の負傷を防ぐためには、筋肉のストレッチ運動を中心としたウォーミングアップが欠かせません。
各セッションの前に、この工程に十分な時間をかけることが大切です。
この記事では、プロと同じようなウォーミングアップ方法をマスターするために役立つ情報を記載しています。
適切なストレッチ
どんなスポーツでも、最初のストレッチは欠かせません。バスケットボールでも、テニスでもダンスでも、必ず筋肉を慣らす必要があります。
ストレッチにより、筋肉の準備を整えて怪我を防ぎます。
スポーツでの怪我は、トレーニング中の不注意やストレッチが不十分であることが原因の大半です。
ダンスでは全身の筋肉を動かします。ダンスはアーティスティックな表現ですが、スポーツの要素も重要です。
このため、心身ともに準備を整えるために適切なウォーミングアップが大切となります。
ダンスウェアの選択
快適に体を動かせるように、通常ダンサーは自由に動ける伸縮性の高いボトムを着用します。練習着としては、レギンスやヨガパンツなどを選びましょう。
上記の服装はダンスレッスンに最適です。
トレーニングウェアを選ぶ時には、通気性の良い生地を選びましょう。ウォーミングアップを始めると汗をかきます。特にダンスで開脚をする時などは、適切な体温を維持するために汗がすぐ乾く服を選択しましょう。
この種類のスポーツには、レオタードや必要に応じて簡単に着脱できるカシュクールなどが最適です。
髪の毛が長い場合、シニヨンにまとめましょう。このヘアスタイルは練習中に髪が邪魔にならないので、一番実用的です。

適切な場所の選択
ワークアウトはどこでもできます。大切なのは快適であることです。自宅の庭、近所の公園、リビングや寝室で手軽に始められます。
良い環境で練習できる前に、事前に環境を整えましょう。周囲に家具や障害物がない場所を選べば、高価な花瓶を割らないように気を遣わずに済みます。
適切な場所がなければ、練習開始前に周囲を片付けましょう。柔軟体操の前には、膝や背中を痛めないように必ずフロアマットを敷きましょう。
ストレッチが必要な筋肉
ストレッチは、下記を目的としたダンス前の準備運動です。
- 筋肉の伸張
- 可動域の増大
それではどこの筋肉を慣らせばいいのでしょうか?
どのスポーツでも特定のボディパーツと筋肉を使います。だから、ダンスのような運動で使う筋肉を把握することが大切です。
ダンサーにとっては、怪我をしないでジャンプや開脚をするために脚と尻はとても重要です。
このため、次の筋肉を重点的にストレッチします。
- 下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)
- ハムストリング
- 脚の筋肉
- 大腿四等筋
- 腸腰筋

ダンサーの場合、腸腰筋を重点的にストレッチする必要があります。
しかし、腸腰筋とは具体的にどこの筋肉でしょうか。
この筋肉は、実際には大腿骨と骨盤や腰椎を結ぶ一連の筋肉です。
腸腰筋を十分に伸ばすと、脚の筋肉の強化だけでなく開脚にも効果的です。背骨を傷つけずに美しいポーズを決めるために、ダンサーはこの筋肉のウォーミングアップの重要性を無視できません。
この他、ダンスでは胸筋などの上半身も使います。
ウォーミングアップでは、背中だけでなく、肩や首の筋肉も慣らす必要があります。特にリフトをやる場合は肩や首のストレッチは念入りに行う必要があります。
ストレッチ前のウォーミングアップ
どのスポーツにおいても、基本的にウォーミングアップは同じです。
ダンサーは必ずしも水泳選手と同じ筋肉を使いませんが、特に使う筋肉を中心に全身のウォーミングアップには十分な時間をかける必要があります。
セッションを開始する前に、10~15分間はウォーミングアップの時間をとりましょう。またセッションの終了時にも約10分間のクールダウンを行いましょう。この終了時間には、音楽を聴いたりしてリラックスしましょう。
ウォーミングアップは性急にやってはいけなせん。事故の原因となります。筋肉を十分ストレッチしたと思って無理をすると、最悪の結果につながります。
ウォーミングアップを適切に実施するには、十分な時間をかける必要があります。筋肉を優しく伸ばしましょう。痛みを感じずに筋肉が伸びている感覚があれば効いている証拠です。
ウォーミングアップを激しくテキパキやると、筋肉は逆に収縮して逆効果になってしまいます。
体の声を聞き、限界を見極めることを覚えましょう
ウォーミングアップでは負荷をかけすぎずに筋肉を優しく伸ばします。このためには、自分の限界を知っておく必要があります。
仲間や講師の真似をしようとしてはいけません。相手は自分よりも元から柔軟性があるかもしれませんし、経験年数が長いかもしれません。それにダンスにおける柔軟性は必ずしもなくてはいけないわけではありません。
ダンスを含め、どんなスポーツの前にも必ずウォーミングアップを実施しましょう。これは絶対に省略してはいけないステップです。

トレーニングセッションを開始する前に、ウォーミングアップにより体の調子を整えます。セッションが終わったら、急に運動を止めるのではなく疲労回復のためにクールダウンを行いましょう。
毎日ストレッチを実施することは、健康にとっても良い効果が得られます。
ウォーミングアップのために、毎日集中的なトレーニングやスポーツを実施する必要はありません。全身のストレッチにより、スタイルも維持できます。この機会にパートナーと一緒にストレッチの時間をつくってはいかがでしょうか。
ストレッチ運動
運動を始める前に、ストレッチだけでなくトレーニングの間も呼吸の重要性を意識してください。
ペースを一定に保つために、ストレッチの前に呼吸法をマスターしましょう。
ハムストリングのストレッチ
このエクササイズは、学校での体育の授業でおなじみでしょう。
床に座り、体の前に両脚を伸ばします。目標は両手で脚のつま先に触り、その姿勢を20~30秒間キープすることです。膝はできるだけ曲げないでください。
次は立ち上がり、両脚を交差します。再び、手でつま先に触れてください。その姿勢を20~30秒間キープして、元の体勢に戻ります。息をつき、それから今度は左右の脚を逆に交差して、もう一度繰り返します。
このストレッチを、今度は逆の順番でやってみましょう。
膝を曲げた状態で、両手を地面につけます。ゆっくり膝を徐々に伸ばして、脚をまっすぐにしていきます。このエクササイズは、初心者が少しずつ慣らしていくのに効果的です。
ランジも、脚のストレッチに最適な運動です。膝が直角になるように、片脚を前に出します。もう片方の脚は、できるだけ遠くに伸ばします。
脚のストレッチ
開脚の前にストレッチをするために、片方の足の裏をもう片方の脚の太腿につけます。
片手で踵を持ち、もう片方の手でつま先に触り、引っ張ります。それから脚全体で小さな円をつくります。この動作を左右の脚で数回ずつ繰り返します。

バーを使ったエクササイズ
自宅にバレエのバーがある人は多くありません。バーがない場合は同じ高さの障壁や家具を使いましょう。
バーの代用品が、体重を支えられるだけの安定性があることを確認してください。
バー(またはバーの代用品)の隣に立ち、片方の脚の外側をバーの上に載せます。脚が十分に伸びていないと感じた場合は、上体を脚の方に傾けます。
もっと早く上達したい人は、上級者レベルのダンスを学んでみてはいかがでしょうか。
腰筋のストレッチ
背筋をまっすぐに伸ばし椅子の端に腰かけ、両脚の踵を床につけます。その状態から片脚の膝をできるだけ高い位置に上げ、その姿勢を保ちます。これを10回1セットとして行い、逆の脚でやる前に十分に呼吸を整えます。
上記の運動は全て、ダンスの練習に必要な特定の筋肉を使います。しかし首、肩、背中を含めた全身の筋肉を整えることが大切です。学校で習ったエクササイズは、ウォーミングアップの基礎となります。
また、少なくとも初心者の段階では、間違ったトレーニングをやらないようにプライベートの講師から習うことも検討してください。
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