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ポルトガル語の歴史

作成者 Chieko、公開日 19/10/2019 Blog > 言語 > ポルトガル語 > ポルトガル語の歴史

あらゆる現代語や共通語にはそれぞれの歴史、特有の表現、推移があります。

ラテン語からの分離、最初のポルトガル語の書物、ブラジルやアンゴラなどの旧ポルトガル領地への普及までのポルトガル語の歴史と文化について知っている人は少数です。

歴史学者からラテン語の普及に貢献したと評価されているポルトガル語は、その豊富なアクセントやボキャブラリーに加え、15世紀から17世紀までの植民地政策、海外進出、探検家たちによるリスボン港から7つの大海への航海などの歴史を背負っています。

イベリア半島に位置するこの小国は世界の歴史に大きな足跡を残し、その結果現在4大陸にポルトガル語圏が存在しています。

しかし、欧州で使われているポルトガル語は、他の地域のポルトガル語と形式がかなり異なります。その違いはスペイン語とポルトガル語の差ほど大きくありませんが、それでも文法や発音などはかなり違います。

この記事ではポルトガル語を習う予定の人を対象に、マイナーな言語と思われているポルトガル語が現在でも4大陸で使われ世界中の言語学校で教えられている背景について説明します。

ポルトガル語を習うメリットがわからない人は、そのメリットが意外と多いと知ったら驚くでしょう。

ポルトガル語の歴史

ガリシア・ポルトガル語、ロマンス諸語、古ポルトガル語にはどんな相違点があるでしょうか?

言い伝えによると、ポルトガル語の発展はラテン語の普及に大きく寄与したそうです。これを聞くと、ポルトガル語は俗ラテン語と思われるかもしれません。

ここで説明しておきたい点があります。

言語学者によると、ポルトガル語にはラテン語の進化に対応する音声学、形態学、語彙、統語構造があるそうです。

紀元前3世紀のローマ帝国からの入植者により、ラテン語の発音、文法、動詞活用が当時の他の言語や方言と混ざり合いました。

ガリシア・ポルトガル語 が他のロマンス諸語から分岐し始めたのは、ローマ帝国とその言語的影響が崩壊した5世紀になってからでした。ガリシア・ポルトガル語はラテン語の副詞や形容詞、発音の使用においてラテン語から拝借した方言により進化を始めました。

ローマ帝国の建立後に誕生した他の言語から分化したガリシア・ポルトガル語は13世紀にその最盛期を迎え、中世ヨーロッパの代表的な言語となりました。

1290年、ディニス1世は従来のラテン語ではなくポルトガル語をポルトガル王国の公用語として制定しました。ポルトガルの全国民は、文学や書物でこの言語を使用することが義務付けられました。

しかし中華人民共和国における普通話(標準中国語)と同様に、ポルトガル語もルネッサンス期に作家のフェルナンド・オリヴェイラと歴史家のジョアン・デ・バロスが1536年に出版した文法書によって近代的に体系化されました。

ポルトガル語は16世紀にアフリカ大陸を中心として世界中に普及しました。新しい土地を征服するという野望を抱いた船員たちがヴァスコ・ダ・ガマに率いられ国境を越えてポルトガル語を広めたのは大航海時代のことでした。

1990年、ポルトガルは旧植民地におけるポルトガル語のスペルの統一を促進するために、下記の国を対象としてポルトガル語正書法協定を批准しました。

  • アンゴラ
  • ブラジル
  • カーボベルデ
  • ギニアビサウ
  • モザンビーク
  • サントメ・プリンシペ

ポルトガル語は世界中に普及しているので、ポルトガル語を話せることによりキャリアの幅が広がります

ポルトガル語のアンバサダー

ポルトガル語は世界の数か国で話されていますが、その発音には大きな違いがあります

ポルトガル人の政治家、スポーツ選手、音楽家、俳優は移民として世界中で活躍しています。

英語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語を覚える誘因としての役割を果たすセレブのように、ポルトガル出身の有名人の中にもポルトガル語を広めるアンバサダーがいます。

ポルトガル語を話す有名人

ここで、ポルトガル出身の有名人を紹介します。

宗教

  • ダマスス1世(在位366-384年):ローマ教会とアンティオキア教会の不和を解消したことで有名なローマ教皇
  • ヨハネス21世(1215-1277年):現在まで医師出身である唯一のローマ教皇

芸術、文学、音楽

  • ポーラ・レゴ(1935年~):作品を通してストーリーを伝え、しばしばフェミニズムを反映する作品を創作することで有名な女流画家
  • ジョゼ・サラマーゴ(1922-2010年):「想像、哀れみ、アイロニーを盛り込んだ寓話によって我々がとらえにくい現実を描いた」としてポルトガル語話者で初めてノーベル文学賞を受賞した作家
  • ルイス・ヴァス・デ・カモンイス(1524-1580年):代表作である叙事詩『ウズ・ルジアダス』はポルトガル語最高の傑作と評価され、シェイクスピアやホメーロスに匹敵する才能を持つポルトガル史上最大の詩人と言われた人物
  • セザリア・エヴォラ(1941-2011年): 「Sodade(サウダージ)」などの美しいポルトガル語音楽を代表作とする、「裸足の歌姫」の愛称で親しまれたカーボベルデ出身の歌手

ビジネス&政治

  • アメリコ・アモリン(1934-2017年):世界最大のコルク企業の株式50%を保持し、2015年世界で385番目に裕福な人としてフォーブス誌にランクインした実業家
  • テレイザ・ハインツ(1938年~):食品メーカーハインツ社の相続人で、第68代アメリカ合衆国国務長官でモザンビーク出身のポルトガル人ジョン・ケリーの妻である慈善実業家
  • アントニオ・グテーレス(1949年~):現在国連事務総長を務めるポルトガルの前首相

スポーツ

  • クリスティアーノ・ロナウド(1985年~):FIFA最優秀選手賞を5度受賞、UEFAチャンピオンズリーグを5度制覇、UEFA EURO 2016では主将としてポルトガルを主要な国際大会初優勝に導いた輝かしい実績を持つサッカー選手
  • ルイス・フィーゴ(1972年~):ポルトガル、スペイン、イタリアのリーグで優勝し、2001年にはFIFA最優秀選手賞を獲得した元サッカー選手
  • ジョゼ・モウリーニョ(1963年~):異なる2つのチームを欧州王者に導き、勤務したあらゆる国のリーグ戦で優勝し、2010年にはUEFAチーム・オブ・ザ・イヤーに選ばれたサッカーの名監督
  • エウゼビオ・ダ・シルヴァ・フェレイラ (1942-2014年):1966年ワールドカップ得点王、SLベンフィカでの多数のリーグとUEFAチャンピオンズリーグ優勝、1965年度、FIFAバロンドール受賞で歴代最高のサッカー選手に数えられるモザンビーク出身のポルトガル代表サッカー選手

これは有名なポルトガル人のごく一部です。実際、上記のリストには15世紀から16世紀にかけて7つの大海を渡り現在の世界を形成する新しい土地を発見したヴァスコ・ダ・ガマ、エンリケ航海王子、フェルディナンド・マゼランなどの探検家の名前が含まれていません。

ポルトガル語を話すブラジル出身の有名人

前述のリストには、ブラジル人がひとりも含まれていないことに気付きましたか?これは、ポルトガル語のアンバサダーとして活躍しているブラジルの有名人を挙げるだけでまるまるひとつの記事が完成してしまうからです。ブラジルの有名人についての記事を書くとしたら、下記の人たちは外せないでしょう。

  • カミラ・アルヴェス:モデル兼デザイナー
  • アイルトン・セナ:3回世界チャンピオンになった有名なF1ドライバー
  • ジゼル・ブンチェン:モデル、女優、国連環境計画親善大使
  • ペレ:3度のFIFAワールドカップ優勝、バロンドール7回優勝、FIFA功労賞を受賞したブラジル代表サッカー選手
  • イザベル・ド・ブラジル:ブラジル奴隷制廃止論者で、1888年に奴隷廃止法に署名したブラジル皇女

上記の人物はブラジルの言語と文化のアンバサダーです。言語と文化は密接に繋がっているため、片方を推進することはもう片方を間接的に推進することになります。

ポルトガル語の習得による、ポルトガルの歴史と文化の理解

1914年の時点で、ポルトガルは世界第4位の植民地保有国でした

現在、学校、言語スクール、プライベートレッスンでポルトガル語を習えるのも、一部には15世紀の探検家たちのおかげです。

ポルトガル語を習得するメリットはたくさんあります。ポルトガル語の習得を目指す人は、ポルトガル語圏の歴史的人物についても学ぶことになるでしょう。

また、無料インターネットレッスンや有料の夜学でポルトガル語講座をとることで、自己表現力が向上します。そして「新世界」を分割するために1494年にスペインとポルトガルの間で締結された有名なトルデシリャス条約について習う機会もあるでしょう。

歴史家ピエール・ショーニュは、「マゼランの航海により世界はかつてないほど大きく広がった」と言っています

条約の締結後、既にアジアへ航海した最初のヨーロッパ人となっていたフェルディナンド・マゼランは、モルッカ諸島(スパイス諸島)への航海に着手します。これは当初の彼の目的とは異なりますが結果として伝説的な世界周航に至る一大プロジェクトでした。彼は道半ばで亡くなりましたが、彼の努力によりポルトガルと植民地間での利益が多い交易の基盤が築かれたのです。

ポルトガル語の音楽

多くのポルトガル人作詞家が、スペイン語圏の劇場や小説の普及に貢献しました

昔から、ポルトガル語圏は偉大な作詞家やミュージシャンの生誕地でした。

実際、ポルトガルの文化において音楽は常に主要な位置を占めてきました。ダンサー、ミュージシャン、耳の肥えた音楽愛好家たちは辞書に頼らずにポルトガル語の芸術的美しさを実証してきました。

しかし行き先がポルトガル以外でも、海外旅行のためにポルトガル語を覚えること は良いアイディアです。ブラジル、アンゴラ、カーボベルデも音楽が盛んで、ブラジル音楽のボサノバやカーボベルデのモルナなどの音楽は多くの人を虜にしています。

スペインに行ってリッキー・マーティンの歌にどっぷりはまるように、ポルトガル語を話す国に出かけ、現地のアーティストの曲でポルトガル語を習得することをおすすめします。

まずカーボベルデに向かい、セザリア・エヴォラのメランコリックな歌詞に耳を傾けましょう。ポルトガル語の新しいことばを発見した彼女の歌からは、純粋を求めた魂の叫びが伝わってきます。

次はブラジルを旅して、セウ・ジョルジやジョルジ・ベンジョールの遊び心に溢れた歌を堪能しましょう。サッカーファンなら、ヒット曲の『マシュ・ケ・ナダ』を聴いたことがあるかもしれません。

最後に、ポルトガル語の伝統的な音楽について知りたい人は、ファドに注目してください。この民族歌謡の歴史は、19世紀のリスボンにまで遡ります。アマリア・ロドリゲス、マリーザ、ドゥルス・ポンテス、アナ・モウラ、カルロス・ド・カルモなどが 代表的なファドの歌い手です。

このプレイリストには数多くのアーティストが名を連ねます。

ポルトガル語はオンライン講座または講師からのレッスンにより学習できます。欧州で話されているポルトガル語またはブラジルポルトガル語を覚えたい人は、近辺のポルトガル語講座やプライベートの講師を検索してみましょう。

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