Chapters
- 01. 生物学的研究で私たちの生活はどのように向上したか?
- 02. 20世紀後半の生物学的発見
- 03. 過去25年間に起こったブレークスルー
- 04. 有名な生物学者
- 05. ノーベル生理学・医学賞とは何か?
- 06. インターネットを使用して生物学の学習に役立てる
生物学的研究で私たちの生活はどのように向上したか?
あなたは生物学に傾倒する学生として、科学の概念にすでに精通していることでしょう。けれども、生物学的なブレークスルーが私たちの世界にどれほど大きな影響を与えているかご存知でしょうか?
生物学は農業、医学、そして心理学の分野でさえ大きな役割を果たしています
多くのブレークスルーは集団研究の成果であり、さまざまな頭脳が集まって共通の目標に向かってそれぞれが役割を果たし、一生懸命に努力した賜物です。けれども生物学者の中にもインパクトのある業績を残したと認めるのにふさわしい個人の生物学者もいます。
ここでは、生物学の分野で最も尊敬されている科学者と、最新の世紀の革新的なブレークスルーをいくつかご紹介します。
20世紀後半の生物学的発見
体外受精
体外受精、またはIVFは、ジョン・ロックが最初に受精卵を抽出した1970年代にさかのぼります。この技術を使用して、卵を受精させてから子宮に戻すことができることが明らかになったのです。
この興奮を覚えるような新技術は、不妊に悩む多くのカップルにとって光明となり、妊娠して家族を増やす機会をもたらしました。最初の人間の赤ちゃんがIVFで生まれたのは1979年で、その後さらに多くの命の誕生を見ました。
不妊のカップルの一般的なシナリオは、代理母を持つことでした。代理母は、意図した父親の精液を含むキットを使用して人工授精を受けます。この場合、代理母である女性の卵子を使って妊娠していました。
けれども代理出産の機会も増え、女性は対象となる母親の卵子を受け入れること(卵子提供)ができるようになりました。これにより、赤ちゃんを身ごもる女性は子宮内の赤ちゃんと遺伝的なつながりがないことになります。選択肢としてはより高価ですが、多くの代理母にとってより好ましい選択でした。これは状況的に代理母がより快適に感じるからです。
90年代前半、医師らは胚の凍結と解凍を実験し、この科学的手法をさらに成功へと導きました。
DNA
DNAは1800年代後半に初めて発見されましたが、科学者がDNAを2本の鎖で構成される「巨大な遺伝性分子」と提案したのは1927年のことでした。
その後、1940年代の初め頃、(オズワルド・アベリー、コリン・マクラウド、およびマクリン・マッカーティを含む)生物学者のチームが、「形質転換因子」と呼ばれる、遺伝におけるDNAの特定の役割を示す事実を初めて発見しました。それは後に、1950年代にアルフレッド・ハーシーとマーサ・チェイスが行った一連の実験で検証されました。
この10年の間に、研究所は、今日よく知られているDNA構造の二重らせんモデルを思いついたのです。

私たちは今日、遺伝子とDNAの役割についてさらに深い識見をもっています。
たとえば、DNAはアデニン (A) 、チミン (T)、グアニン (G) とシトシン (C) の塩基のねじれた鎖でできており、遺伝子はこのDNAの一部であることが発見されました。各遺伝子には、特定のタンパク質を生成するためのコードが含まれており、遺伝子内の塩基配列により、どのタンパク質が生成されて結合し、新たなタンパク質分子が生成されるかが決まります。
ペニシリンの大量生産
一方、1940年代には、アレクサンダー・フレミングがペニシリンの大量生産の推進者でした。ペニシリンは、多数の細菌感染に対して効果的で、現在も有効な抗生物質のグループです。
フレミングによるこの抗生物質の発見は1920年代にさかのぼりますが、その発見は当初ふさわしい注目を集めていませんでした。それがハワード・フロリー率いるチームが製薬会社向けにこの抗生物質を大量生産し始めた1940年代になってやっと脚光を浴びるようになりました。
発見の3人の立役者であるハワード・フローリー、エルンスト・ボリス・チェーン、アレクサンダー・フレミングは、その功労を讃えられて1945年にノーベル生理学・医学賞を共同受賞しました。
過去25年間に起こったブレークスルー
不妊治療の進展
私たち自身、それに住んでいる世界についての発見や識見は、何百何千年という長年の発見と研究で積み上げられてきたものですが、過去25年間で画期的な発見と、生物学的概念の進化を数多く目の当たりにしました。
たとえば、不妊治療は今日でも進歩を続けています。1900年代後半には、科学者たちは胚を移植することでカップルの妊娠を助ける方法を発見しましたが、近年の大きな進歩は、卵巣を除去した女性でも卵巣組織移植のおかげで健康な子供を生むことができるようになりました。

さらに、自然に妊娠するのに苦労している男女にとって胚を成長させる最も効率的な方法は代理母とドナーでしたが、これらの代理母と精子と卵子のドナーは、女性の健康的な卵子を排出する能力と、それと同様に効果的な男性の精巣の精子の生成能力を高める新しい技術のおかげで、現在段階的に廃止されてきています。
テクノロジーは私たちの日常生活でより一般的になっているため、IVFプロセスは以前よりもはるかに安価になってきています。そのおかげで、より多くのカップルがこの人生を変えるテクノロジーのメリットを享受できるようになりました。
羊のドリーのクローン
そのようなブレークスルーの1つで、生物学を学ぶ過程で必ず目にする出来事は、クローン羊のドリーが誕生したことです。1996年、科学者は、核移植と呼ばれるプロセスを使い、乳腺からの成体細胞を使用して、史上初めて雌の羊のクローンを産み出すことに成功しました。
その後「ドリー」と名付けられた羊は、正常かつ何の変哲もなく成長し、歴史にその名を刻みました。それ以来、科学者たちは他の動物もクローンで生み出してきて、絶滅危惧種や絶滅したばかりの種を救おうと科学技術を使ってクローンで再現しようとさえしています。
遺伝子組み換え
上記の発見と同じように、倫理上の問題もありますが、多くの科学的研究プロジェクトが顕微鏡の下で行われています。非常に物議をかもしているトピックの1つに、人間の成長の初期段階における遺伝子の編集に関する研究があります。それにより、ヒト胚の遺伝を修正することができます。
遺伝子編集は遺伝性疾患に終止符を打つ可能性がありますが、多くの人は、科学が制御不能になり、性別、目の色や髪の色など、不必要な決定をして胎児を選り好みすることになりかねないかと危惧しています。
中には科学者が人体へ干渉することに反対する人もいるかもしれませんが、この現在進行中の研究から数多くのすばらしいことがもたらされ、まだまだ発展途上の分野です。
生物学の重要なブレークスルーには他にも、医師が血液の疾患や癌を治療することを可能にする幹細胞の研究や、神経信号を使用してロボットの手足を脳で制御することに成功した生物医学研究があります。後者の発見は、戦争の最前線で命を賭して戦って手足を失った退役軍人の方にとって特に朗報となるでしょう。
有名な生物学者
不妊治療の分野
IVFのブレークスルーと開発に話を戻すと、イギリスの生物学者のロバート・エドワーズに触れないわけにはいきません。エドワーズは、生物学的プロセスの開発に貢献したことで、2010年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
けれども、カール・ウッドも同じ様に重要な功績を残し、その結果、胚の凍結と解凍を先駆けて行ったことで「IVFの父」と呼ばれるようになりました。
遺伝子組み換え
最近では、胚性幹細胞を使用して特定の遺伝子組み換えを誘導するための原理を発見したことで、オリヴァー・スミティーズ、マーティン・J・エヴァンズ、マリオ・R・カペッキが2007年にノーベル生理学・医学賞を共同受賞しました。彼らの研究はマウスで行われたものですが、この大きなブレークスルーは私たちの遺伝子の役割とその重要性を理解する上で大きなマイルストーンとなりました。
ノーベル生理学・医学賞とは何か?
ノーベル生理学・医学賞は、生物科学および医学の分野における傑出した発見を讃えるために毎年ノーベル財団が授与する賞です

インターネットを使用して生物学の学習に役立てる
生物学の歴史の形成に貢献した生物学者やその発見について詳しく知りたい場合は、インターネットを利用してそのような発見について調べ、生物学の学習に役立てることができます。
たとえば、現在何が研究されているかを知りたい方は、最近ノーベル賞を受賞した人を検索してみてください。調査結果の中には信じられないほど非常にインスピレーションに富んだものもあるので、今後の試験のために見返す際に素晴らしいアイデアをもらうことができるでしょう。
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生物学の学習がどのように芸術と交わるかを調べたい人は、生物学が芸術とつながりあることについて解説したSuperprofのブログをぜひご覧ください。
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