Chapters
- 01. あご当てと肩当ての使い方
- 02. バイオリンの練習用ミュートを選ぶ
- 03. 左利きの人がバイオリンを弾くには
「才能があってもテクニックがなければ、いかがわしい習慣に留まってしまうものだ」
– George Brassens (1921-1981)『Le mauvais sujet repenti』
音楽に情熱があるなら、バイオリンを習うのはいいかもしれません。
しかし、バイオリンにはフレットがないですし、弓の扱いは難しく、チューニング(調弦)も手ごわいです。音を奏で、演奏テクニックを向上させるには数か月もかかることでしょう。
子どもの場合、独学で楽器を習得するケースは少ないですが、大人の場合は多くが独学をしています。
擦弦楽器を学ぶのは大変なことです。そこで、今回はバイオリン上達のコツをお教えします。
あご当てと肩当ての使い方
何をするにも、まずは道具が必要です。
必要な道具を全て揃えましょう。

バイオリンの道具といってすぐに思い浮かぶのは、弓、松脂、弦ではないでしょうか。
ですが、あと2つ大事なものがあります。あご当てと肩当てです。
バイオリンをしっかり押さえるには、適切なあご当てが必要になります。
あご当てを使う理由
あご当てはバイオリンとセットで売られていることもありますが、弾いているときにバイオリンがズレないように押さえるためのものです。
バイオリンの表板を劣化させたり、汗がつくのを防いだりする効果もあります。あご当てにより、板の振動による不快感を防ぐこともできます。
しっかりとしたあご当てを使えば、首を伸ばさなくてもバイオリンが肩とあごにフィットします。
また、バイオリンの裏板が鎖骨にあたるので、肩当てが必要になる場合があります。
肩当てを使うべきかどうかについては様々な議論があります。肩当ては、曲線を描いたブリッジタイプが広く使われています。バイオリンの裏側に装着し、それを鎖骨に置いて演奏します。
バイオリンの裏側に装着すると、左手が一部の弦に届きにくくなることがあるので、弾き方が変わるのが感じられるかもしれません。基本的には、バイオリンが安定するため演奏が向上します。
肩当ては、様々な色や素材(プラスチックや木製など)、サイズのオプションから選ぶことができます。
あご当ては、ジャズ、室内楽、クラシックなど、どんなジャンルを弾く場合にも使います。
肩当ては、1000円くらいの安価なものから10000円ほどするものまであります。あご当ては、モデルによって大体500円から15000円位までの価格帯で売られています。
オンラインで買う場合は特に、音楽店で一度試してから購入することをお勧めします。
バイオリンの練習用ミュートを選ぶ
アパートで練習する場合や、近所の人が音にうるさい場合、
家の壁が薄い場合など…練習に困りますよね。

全く音がとれていないバイオリンの音ほど、近所の人を悩ませるものはないかもしれません。バイオリンを始めたばかりの人は、練習の音が迷惑でないか気になるのではないでしょうか。
そういう場合は、バイオリンの練習用ミュートを購入することをお勧めします。
さて、ミュートとは何でしょう?
ミュートは音を小さくしてくれる道具です。バイオリンの駒に装着します。
練習用ミュートは弦楽四重奏の楽器(バイオリン、ビオラ、チェロ)ではとても効果的で、弦の振動と、空洞のボディへの共鳴と低減する仕組みになっています。
ミュートを駒の近くの弦に装着すると、バイオリンの音量が低減し、静かに演奏することができます。
主に2つのタイプのバイオリン用ミュートが販売されています。1つはアパートなどでの練習用、もう一つはオーケストラでの演奏用です。
素材(木製かゴムが多い)によって異なりますが、ミュートの装着で音量を20%から80%まで減らすことができます。
演奏用ミュートでは音色を変えられるため、ソリストは好みに応じてミュートの種類を変えることがあります。
では、どのような種類のミュートが販売されているのか見ていきましょう。
- トルテミュート(1穴):オーケストラで最もよく使われているミュート。ゴム製で真ん中にマグネットがついています。
- 丸型のトルテミュート(2穴):1穴のトルテミュート同様、室内楽やオーケストラでよく使われています。
- 練習用ゴム製ミュート:バイオリンの音量をかなり低減させることができるゴム製のミュート。
- 練習用メタルミュート:ゴム製ミュートと似ていますが、出る音色は異なります。
- 練習用ワイヤミュート:低減される音量がわずかなので、パフォーマンス用に向いています。

ミュートを選ぶ際には、どの程度音量を抑えたいのか、サイズはどのくらいか(ミュートが大きすぎると、演奏者から弦が見えにくくなるため)、ミュートの素材(メタルやエボニー、ゴム製など)を検討する必要があります。
バイオリンのミュートを購入するときは、検索エンジンに「バイオリンのミュート」と入力すれば、様々な業者の製品が見つかります。音楽店はもちろん、今や数多くあるオンライン小売業者を利用することもできます。
さて、バイオリンを弾くとき、左手はどのように使うのでしょうか。
バイオリンのミュート、弦、あご当てなど、必要な道具は全て揃いました。
次に、悪い癖がつかないように正しい姿勢を身につける必要があります。やはり、姿勢を含めテクニックなしに優秀なバイオリニストにはなれないからです。
左手でネックの部分を持ちバイオリンを固定させます。左手の指で弦を押さえ音を出していくことになります。
バイオリンをまっすぐ持ち、肩、腕、手をリラックスさせるよう意識してください。
バイオリンの持ち方:
- ネックの部分を左手の親指と人差し指の間に置きます
- 指はまっすぐに立てた状態にします
- 手はリラックスさせましょう
- 右手をネックと平行にします
- 練習を始めたら、バイオリンの基本的な姿勢に取り組むことになるでしょう
ピアノやサックス、ギターと同様、バイオリンでも楽譜を読む必要があります。
バイオリンのタブ譜に記載された各番号には、次のような意味があります。
- 0 = 開放弦
- 1 = 人差し指
- 2 = 中指
- 3 = 薬指
- 4 = 小指
ネック上で指を動かすときは、人差し指と中指が左(低音)側に動き、薬指と小指が右(高音)側に動く形になります。
バイオリンでは、テクニックがとても重要です。テクニックがないと、名曲を弾けるようになりません。

バイオリンの主な8つのテクニック:
- シフティング
- ビブラート
- トリル
- ハーモニクス
- ダブルストップ
- ピチカート
- グリッサンド
- ハーモニクスグリッサンド
では、右手はどのように使うのでしょうか?
左利きの場合は、どうしたらよいのでしょうか?
左利きの人がバイオリンを弾くには
左利きの人は楽器の弾き方を逆にしなければならない場合があります。
その場合は、弦やナット、バスバーなどすべてを逆にする必要があります。左利きの生徒を教える先生も、対応が大変になるかもしれません。
右利きであれば、右手で弓を持ちます。しかし、左利きの場合は、右手でネックの弦を押さえることになります。
ちゃんと音を出すには、適切な弓の持ち方をマスターする必要があります。演奏前には、弓毛に松脂を塗っておきましょう。
バイオリンと弓をしっかりと持つ方法の習得はなかなか難しいものです。弓をバトンのように持つのは避けましょう。持ち方を紹介している、バイオリン上達のためのウェブサイトはたくさんあります。弓をちゃんと持てるようになったら、先ほどの8つのテクニックに取り組んでいきましょう。
弓に力を入れて抑えると、音も大きくなります。音を正しく出すことだけでなく、ニュアンスを出すことも必要です。
例えば、フォルテシモ、フォルテ、メゾフォルテ、ピアノ、ピアニッシモなどの記号で、各音をどの程度の音量で奏でるべきかがわかります。
異なる音を出すためのボーイングテクニックも学ぶ必要が出てきます。一夜にして優れたバイオリニストになれるわけではありません。近くのバイオリンの先生を検索してみましょう。
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