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歴史に名を残したイギリスの詩人

投稿者 Yuki、公開日 24/04/2019 Blog > アート&趣味 > > 最も有名な英国詩人

英国の有名な詩人、作家、小説家、エッセイスト、作詞家の枚挙には暇がなく、この数世紀に出版された劇作品小説伝記物語エッセイ散文韻文は膨大な量にのぼります。

英国の有名な詩人には、ジョージ・ゴードン・バイロンウィリアム・バトラーイェーツウィリアム・ブレイクマシュー・アーノルドラドヤード・キップリングが含まれますが、英文学においては多数の詩人が殿堂入りしています。

ルネサンス運動により英文学の近代化に寄与したジョフリー・チョーサーから、自分の作品のために新しい言語を発明したジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンまで、英国の芸術家は常に文学の世界を切り拓いてきたのです。

この記事では、英米文学における偉大な詩人について触れていきます。

「英文学の父」ウィリアム・シェイクスピア

シェイクスピア作品で最初に出版されたこの書物が、この天才の作品が不朽となった理由を表しています。(出典:knkx)

シェイクスピアは全英文学で最も有名な作家であると同時に、詩人劇作家俳優でもありました。彼は現代でも世界で最も卓越した劇作家と見なされています。

彼は全時代で最も有名な恋愛悲劇である『ロミオとジュリエット』を含めた演劇作品で知られています。この作品は劇場、ブロードウェイ、ハリウッドで何度も採用されました。

現在でも、シェイクスピアの劇は世界中でいつでも上演されています。ロンドン劇場の舞台では彼の劇作品が複数上演されていることもあります。

彼のソネットや物語詩は、彼の劇作品ほどは有名ではありません。

シェイクスピアのソネット154篇は、彼の晩年にあたる1609年に出版されました。おそらく、この出版は彼の希望ではなく、発表された順番も実際の時系列や作者の意図とは異なりました。

惜しみなき愛らしさの消費者よ、なぜあなたは
あなたの美の遺産を自分自身のために消費してしまうのだろうか?
自然はその美質を無償で与えることはなく貸し付けるだけだ、
自然は率直な者に寛容さを貸し付ける
美しい浪費者よ、なぜあなたは、
与えるために与えられた豊かな美質を濫用するのだろうか?
利益を得ない貸し付け者よ、なぜあなたは、
そんなにも多額な金額を消費しながら、
なお豊かに生きることができないのだろう?
自分自身と付き合うだけでは、
あなたは甘美な自分自身を自ら欺くことになる。
いつどのように自然はあなたにこの世を去る時期を告げるだろう?
あなたはどれだけ受け入れ可能な収支を残せるだろう?
あなたの美貌はもし消費しなければあなたの死とともに墓に葬られるだろう
消費されるなら、あなたの遺言執行人としての子孫に引き継がれるだろう。
ウィリアム・シェイクスピア『美男子』ソネット5番(南原充士 訳)

「ロマンチストな女流詩人」エリザベス・バレット・ブラウニング

1806年に生まれたエリザベス・バレットは早熟で6歳から詩を書き始めました。彼女の母親が集めた詩は、未成年の英国人作家による現存する最長の詩集となりました。

バレットは生涯病弱で、結核を患っていたと言われています。彼女は病にも負けず32歳の時に最初の詩集を出版しました。彼女の詩は高く評価され、その後も彼女は精力的に創作活動を続けました。

また、奴隷制度反対運動にも積極に参加して、児童労働規制の改革においても影響を与えました。

彼女の作品は詩人のロバート・ブラウニングの目に留まり、彼は彼女に手紙を書いた後にエリザベスに求婚しました。エリザベス・バレットは父が反対するとわかっていたので、1846年に密かに結婚した後、イタリアに移住してそこで生涯仲睦まじく暮らしました。この恋愛は彼女の恋愛詩にたくさんの情熱と創造力の源となりました。

彼女の作品はエドガー・アラン・ポーエミリー・ディキンソンなど同世代の有名な作家にも大きな影響を与えました。

エリザベス・バレット・ブラウニングは過保護な父親から逃れ、後に夫となる男性とイタリアに駆け落ちしました。フローレンスにあるこの銘板には、エリザベスが亡くなるまで家族で幸福に暮らした家が刻まれています。

どのようにあなたを愛せばよいのでしょうか愛し方がいくつあるのか数えてみましょう
あなたへの愛は何よりも深く、広く、高く、無限の存在と
惜しみない恩寵によりこの思いが昇華されると、私の魂は
たどり着くことができるのです
太陽の光の下でも夜のろうそくの炎の下でも、私はあなたを愛しています
正義のために戦うように臆せず、私はあなたを愛しています
称賛を顧みることなく純粋に、私はあなたを愛しています
深い悲しみに満ちた想い出と幼い頃の信仰の情熱をもって
私はあなたを愛しています
息をするときも、微笑むときも、涙を流すときも、私は全身全霊で
生涯あなたのことを愛します
そしてもし神の御心に叶うならば、
この世を去った後も私はあなたを今まで以上に深く愛することでしょう
エリザベス・バレット・ブラウニング『ポルトガル人のソネット43番』

「エアシャーの大詩人」ロバート・バーンズ

バーンズは最も優れたスコットランド人作家として国内および世界中のスコットランド系ディアスポラの間で人気があり、19~20世紀において崇拝の対象でした。

現在でも、スコットランドの国民休日であるバーンズナイトは、実際のセント・アンドリューズ・デイよりも盛大に祝われています。

彼の作品の大半は英語で書かれていますが、彼は文学におけるスコットランド語の使用を一般的にしました。平等主義、反教権主義、スコットランド民族主義など多くの重い題材を扱ったダイレクトで誠実かつ率直なスタイルは、ウィリアム・ワーズワースサミュエル・テイラー・コールリッジパーシー・ビッシュ・シェリーアラン・ラムジーロバート・ファーガソンヒュー・マクダーミッドなど多くの英国詩人や作家の他に、後の社会主義やリベラリズムの創始者たちにも深い影響を与えました。

バーンズは30歳前後の時に発生したフランス革命に触発されて、有名な作品をいくつか遺しています。貧しい小作人一家の出身だった彼の視点は、ブルジョアではなく抑圧された大衆に近いものでした。

彼はいつの日か貧困層が自らの「良識と価値」を自覚して上流階級による圧政に対して団結して立ち向かうだろうと固く信じていましたが、これの作品においてこの信念と哲学は見過ごされることもありました。

スコットランド分化の象徴的存在として、今日でもクライズデール銀行が発行する10ポンド紙幣にはバーンズの肖像が使用されています。

君主は飾帯をつけた騎士
侯爵、公爵様をおつくりになれる
だが誠の士をばつくり得ない
実にそんなことがあってはならない!
そんなこと 何と言おうと
彼らの威厳が何と言おうと
良識の核心 立派な誇りの方が
そんなものより上に位する
いつの日かやって来る
何と言おうと
地上の知恵と価値が
権力に勝つ日が
そんなこと 何と言おうと
まだ来ていないが、何と言おうと
人と人が、世界が
兄弟となる日がきっと
ロバート・バーンズ『何と言おうと人は人』

「朗読詩人」ディラン・トマス

ウェールズで最も有名な詩人であるデュラン・トマスは、BBCラジオで放送された朗読の番組で英国市民に知られるようになりました。

トマスは1914年にスウォンジーの中流階級の家に生まれ、僅か15歳の時から詩作を始め、その後4年間フリーランスのジャーナリストとして活動しながら、200以上の詩作品を4冊の書物に集めました。

The New English Weekly』と『The Listener』誌に掲載された彼の作品は当時の有名な作家T.S.エリオットジェフリー・グリグソンスティーブン・スペンダー3名の関心をひきました。彼らはトマスが作家としてのキャリアを積んでいく手助けをして、トマスがまだ20歳だった1934年に、『18 Poems』の題名で彼の最初の詩集が発行されました。

The Listener』誌は英国放送協会(BBC)に属し、ネットワークとの彼のコネクションを確立し、後に彼の詩を英国の数百万の世帯に届けました。

死者たちは、風と西の月の下で衣服を剥かれて、元が誰であろうとも同じになってしまった。
彼らの肉は食われ骨となり、骨は土となろうとも、肘と足の所には、星々がまだ残っている。
気が触れた者もまた正気にかえる。
海に沈んだ者も必ず浮き上がる。
恋人達が死んでも愛は死なない。
そして死は覇者にあらず。
そして死は覇者にあらず。
一度海の渦の底に長く横たわっていた者達を、渦が殺す事は出来ないように、
腱が切れて刑架の上で身を捩り、車輪に括られても死者達は決して屈しない。
信念が二つに折られ、身体は角の有る悪魔に突き刺され、
全てが砕けても死者達は砕けない。
そして死は覇者にあらず。
そして死は覇者にあらず。
死者の耳には鴎の声も聞こえない。波が岸に打ち寄せる音もまた届かない。
風に吹き散らされた花は、もはや雨の中で頭を伸ばす事はない。
だが気が触れて、死んで釘のように冷えた者達が、
生きていた時の気骨を滾らせ、埋葬された墓の上の花どもを打ち壊す。
日の下で、焼かれ塵となるより前に、彼らは墓を壊し終わる。
そして死は覇者にあらず。
デュラン・トマス『そして死は覇者にあらず』

「言語学者」J.R.R.トールキン

ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンは、後に映画化された『指輪物語』や『ホビットの冒険』の著者として有名です。 

両作品は売上が約2億5千万部にも及ぶ最大のベストセラーとなり、トールキンを最も成功した作家のひとりに押し上げました。

彼はファンタジー小説で有名ですが、才能豊かな詩人でもあったといおう事実は重要視されていません。トールキンは言語学者としての創作により、ことばの美的感覚とユーフォニー(快い音調)をあやつる達人となりました。また、彼は全く新しいふたつの言語を創作しました。これは体力を消耗する作業で、オックスフォード大学での学術研究活動が少ないのはこのためでしょう。

彼のファンタジー作品の中には詩が含まれているものがあり、中でも『指輪物語』の中の「All that is gold does not glitter(光るものすべてが金とは限らぬ)」はとても有名な詩です。この詩では、作品の主要登場人物のひとりであるアラゴルンの重要性について読者に警笛を鳴らしています。

J.R.R.トールキンは、『指輪物語』のアンソロジーで世界中に拡がる何百万人ものファンを楽しませてきました。

光るものすべてが金とは限らぬ
さまよう者すべてが道に迷うわけではない
年老いても、強いものは枯れない
深い根には霜は届かない
灰の中から炎はよみがえり
影から光がさすだろう
折れた刃は新たに鍛えられ
無冠の者が再び王になるだろう
J.R.R.トールキン『光るものすべてが金とは限らぬ』

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