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世界的に有名な詩人とその作品

投稿者 Yuki、公開日 29/03/2019 Blog > アート&趣味 > > 世界的に有名な詩人とその作品

古代ギリシャ時代から、人類は詩を書いてきました。詩は時の試練に耐え今日も多くの人に愛されている文学ジャンルです。

他の文学ジャンルと同様に、詩もホメーロスの古典ギリシャ散文叙事詩『オデュッセイア』から日本の松尾芭蕉俳句まで世界中で違う形式で進化してきました。

最も古い詩文である『ギルガメッシュ叙事詩』は、シュメール人により7000年以上前に書かれました。ギルガメッシュ叙事詩は現存する最古の文学作品です。

歴史上で最も有名な詩人トップ5を選ぶことは難しく、選んだ人の出身と好みにより偏りがあるでしょう。

それでも、一部の詩人は文学に大きな影響を与え、後世の詩人や作家にインスピレーションを与えています。ここでは、特に有名な詩人をとりあげていきます。

詩の概念

「詩」ということばは、「創作する」を意味するギリシャ語の「poeio」が語源となっています。

詩はひとつの文学ジャンルとして書体または口語から構成され、そこで類韻や反復など音楽的または呪文的効果により気持ち、感情、信念を強調することばが採用されます。

詩の各行は他の行と関連し、詩全体に究極の意味を付与します。

詩では意味よりも言語形式とことばの美的品質を重視します。各ことばが伝える意味は読み手の人生により解釈が異なります。このため、詩の翻訳は非常に困難で、不可能だと言われています。

オックスフォード辞書では、詩は「独特な文体やリズムにより感情や意見を表現する文学作品」として定義されています。

エドガーアランポー 『Nevermore』はナショナルジオグラフィックが2009年に発行した写真付きの伝記で、後世の作家、詩人、芸術家、作詞家にまで大きな影響を与えた作家や詩人の人生と時代について考察しています。(Vernon-Barford-School-Library)

歴史に名を残した詩人

欧州では、大半の生徒が授業でホメーロスの詩について学習します。この古代ギリシャ詩人は、現在知られている最古の詩を何編か書いています。

ホメーロスの出身ははっきりしていないため一部の学者からは実在しなかったとされていますが、この作者については多くの説が伝えられていて、中でもホメーロスは現在のトルコにあたるアナトリア半島にあったキオスという都市の出身である盲目の吟遊詩人だったという説が有名です。

彼の作品とされているふたつの詩は現在では不朽の古典として評価されていて、西洋では多くの学校の授業で教えられ、今日まで多くの作家芸術家映画監督にインスピレーションを与えています。

ジョン・キーツはその短い生涯にもかかわらず、あるいはその短命により歴史上で最も有名な詩人のひとりに数えられています。キーツは26歳で肺炎のために亡くなりました。彼は死後に名声を得て、現在では最も人気がある英国の詩人のひとりに挙げられています。

彼の流儀は、ロマン主義に典型的な官能的表現が特徴です。キーツの作品の数点はとても有名で、最も分析された英文学作品にランクインしています。『ナイチンゲールに寄せて』は、彼が書いた最も有名な作品です。

大西洋の反対側では、エドガー・アラン・ポーが米国で人気のある詩人です。彼は文学だけで生計を立てた米国初の詩人で、そのダークロマン作風の詩は米国だけではなく欧州でも人気が出ました。彼の作品は自身も有名な詩人であるシャルル・ボードレールによりフランス語に翻訳されました。

「あるわびしい夜更け時 わたしはひそかに瞑想していた
忘却の彼方へと去っていった くさぐさのことどもを
かくてうつらうつらと眠りかけるや 突然音が聞こえてきた
なにかを叩いているような音 我が部屋のドアを叩く音
いったい何者なのだろう 我が部屋のドアを叩くのは
それだけで 後はなにも起こらなかった」
エドガー・アラン・ポー『大鴉』(壺齋散人訳)

世界的に有名な女流詩人

長い間、文学ジャンルとしての詩の世界は男性が支配していました。

当時の家父長制度では、女性は繊細で感情的で大げさであると軽視されていましたが、このような特質は詩の特性でもあります。

多くの詩の名作では、ことば、並び替え、不協和音と類韻、意味よりもことばが伝える感情や気持ちが特徴です。

200年前に台頭してきた有名な女流詩人の作品が出版されたことは、それ自体が偉業でした。

サッフォーは、才能あふれる後世の女流詩人のために道を切り拓いたことで評価されています。この古代ギリシャの女流詩人についてはあまりわかっていませんが、紀元前630年頃に生まれ、歴史上初の女流詩人として認識されています。

シメオン・サイモンの絵画 シメオン・サイモンが描いたサッフォーとその恋人(G.Starke)

今度は誰なのサッフォー
お前を恋するようにさせるのは
誰がお前を傷つけるの
もしその娘が逃げているのなら、まもなく追うようになるでしょう
もし贈物を拒むなら、自分から贈るようになるでしょう
もし恋していないなら、まもなく恋するようになるでしょう
サッフォー『アフロディーテへの祷歌』(古澤ゆう子訳)

古代において彼女が遺した業績はホメーロスと同じくらい偉大であり、ホメーロスが「最も偉大な詩人」とされていたのに対し、サッフォーは「最も優れた女流詩人」と評価されていました。プラトーソクラテスなど古代ギリシャの哲学者西洋哲学の始祖までもが、彼女とその作品を演説や書物で引用しています。

エリザベス・バレット・ブラウニングは、英国ロマン主義でも数少ない女流詩人のひとりです。彼女の作品はエドガー・アラン・ポーエミリー・ディキンソンなど同世代の有名な作家にも大きな影響を与えました。

エリザベス・ビショップは現在の米国詩人の中でも突出した存在です。彼女は生涯を旅に費やし、詩の多くはその旅からインスピレーションを受けています。ビショップはピューリッツァー賞をはじめとして、一般的には男性が対象となる賞を獲得しています。

グウェンドリン・ブルックスマヤ・アンジェロウはアフリカ系アメリカ人の女流詩人で、人種差別や偏見と闘いましたが、ふたりとも素晴らしい作家として頭角を現し、洞察力に富んだ彼女たちの作品は後に続く世代に多くの刺激を与えました。

有名な詩歌

Poetry Foundationは、1912年に初版が印刷された雑誌『Poetry』の創刊を目的として1941年に開設されました。Poetry Foundationのオンラインプラットフォームには、40000作以上の有名な詩が掲載されています。編集者は毎年15万以上の詩を読み、その中から約600作品を月刊誌に掲載します。

ウェブサイトから、エミリー・ディキンソンウォルト・ホイットマン、ラングストン・ヒューズ、エドガー・アラン・ポーシルヴィア・プラスの詩を検索できます。

詩は数千年前からある文学ジャンルですが、その人気は衰えるどころか時代と共に高まっています。

この独特のジャンルにより、詩人は「ことばのカバン」を使って理論上の意味を超えた感情、気持ち、主張を読み手に伝えることができます。

詩はロマンチックな手紙、瞑想的な注釈、幻影的な描写、抗議を伝えるための手段であったため、散文の小説よりも影響力を持つ場合がありました。読み手の感情に訴えることで、詩人は自分のメッセージを効果的に伝えられたのです。

しかし古今東西の詩の名作の中でも、その作風、背景、主題のためにひときわ目立つ作品があります。

ウィリアム・シェイクスピアのソネットは彼の劇作品ほどは有名ではありませんが、ソネット18番116番147番を含め最も美しい最も愛の詩に数えられます。 

17世紀に日本の俳句の基礎を確立した松尾芭蕉は、このジャンルにおいて最高の作品を創りました。「古池や」ではじまる俳句は、国境を超えて西洋の詩人にまでインスピレーションを与えています。

リプトン ヴァーモント州のリプトンにあるロバート・フロストの銘板(jimmywayne)

米国で最も有名な詩人のひとりになったロバート・フロストは農村生活を題材にした有名な作品を書いています。彼はアメリカ口語体を使った詩を書き、ピューリッツァー賞を4度も受賞しました。1923年に出版された詩集『ニューハンプシャー』には、米国の授業で習う作品『火と氷』や『雪の降る夕方森に寄って』が含まれています。 

「地球は火に包まれて終わるという意見と
氷で覆われて終わるという意見がある
私は両方を体験しているから
火の説に賛成である
しかし二度滅亡しなければならないとすれば
憎悪を充分理解している私は
氷の破壊力も凄まじく地球の滅亡に充分だと言える」
ロバート・フロスト『火と氷』

有名な恋愛詩

文学ジャンルとしての詩には、深遠で強烈な感情を伴う恋愛詩が含まれます。

詩には比喩が多用されるため解釈が異なります。詩人は比喩を使って時には文学世界の常識の枠を越え、心の奥に秘めた深い感情を伝えてきました。

「真実の心と心が結ばれるにあたり
障害を介入させないようにしよう
事情が変われば自分も変わり
相手次第で心を移す
そんな愛は愛とはいえない
愛とは不動の目印のようなもの
嵐にあっても 決して揺るがない
愛とは船を導く星のようなもの
高さは測られようと その力は無際限
愛は時の道化ではない
愛する人の唇や頬が
時の大鎌によって刈り取られようとも
愛は束の間の時の中で変わることなく
最後の審判の日まで貫くものだ
もしこれが間違いで 私も間違っているなら
こんなことは書かないし 愛することもしないだろう」
– ウィリアム・シェイクスピア『ソネット116番』

一部の有名な恋愛詩は悩みを抱えた詩人により創作されています。詩人は自分の不幸な人生から繊細で感情に訴える詩を生み出すインスピレーションを得るのです。

エリザベス・バレット・ブラウニングは閉鎖的な生活と過保護な父親から逃れ、40歳でロバート・ブラウニングと駆け落ちします。イェーツは20年間も片想いした後、51歳になってようやく結婚しました。

マヤ・アンジェロウ マヤ・アンジェロウは詩人になる前はカリプソ音楽の歌手として成功していました(参照:Wishbook)

世界的に有名な英国の詩人

英国の有名な詩人、作家、小説家、エッセイスト、作詞家の枚挙には暇がなく、この数世紀に出版された劇作品小説伝記物語エッセイ散文韻文は膨大な量にのぼります。

その中でもウィリアム・シェイクスピアは英国で最も優れた作家と考えられています。彼は劇作品の方が有名ですが、詩のジャンルにおいても大いに貢献しました。

彼は少なくとも154編のソネットを書いていますが、これらの作品は出版を意図して書かれたものではありませんでした。1609年に発行された初版には実際の年代順や作者の意思は反映されませんでした。

彼の他の英国の有名な詩人には、ジョージ・ゴードン・バイロンウィリアム・バトラーイェーツウィリアム・ブレイクマシュー・アーノルドRラドヤード・キップリングが含まれますが、英文学においては多数の詩人が殿堂入りしています。

アイルランド国立図書館 アイルランド国立図書館の展示会では、イェーツの作品と英文学への功績を讃えています(参照:Canadian Pacific)

彼女の歩く姿の美しいさまは
雲ひとつない星空のようだ
闇の黒さと星々の輝きが
彼女の姿と目の中で出会い
やさしい光を放つ
真っ白な昼には見られない光だ
だが陰が深まり 光が弱まると
魅力はいささか損なわれる
光が黒髪を波打たせて
顔をかすかに照らしてこそ彼女の美は映える
そこに彼女の顔の純真さが見え
つつましさが滲み出る
光が彼女の頬や額を照らすと
穏やかで物静かだが気持ちを雄弁に語る表情になる
笑顔は人の心をとらえ 顔色は燃え立ち
素晴らしい日々の思い出を語る
平和なほほ笑みと
無垢の愛に包まれた心を
バイロン卿『彼女の歩く姿の美しいさま』

ルネサンス運動により英文学の近代化に寄与したジョフリー・チョーサーから、自分の作品のために新しい言語を発明したジョン・ロナルド・ロウエル・トールキンまで、英国の芸術家は常に文学の世界を切り拓いてきたのです。

 

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