Chapters
- 01. 有名なジャズドラマー
- 02. ロック界の偉大なドラマー
- 03. 有名な女性ドラマー
- 04. 憧れのドラマーから吸収できること
マンツーマンまたはオンラインのドラムレッスンを受講した経験がある人なら、歴史に名を残すドラマーになりたいと考えたことがあるでしょう。自分が若い頃にバンドから影響を受けたように、ドラマーになり、ヘビメタバンドでドラムのソロを演奏して、音楽雑誌の表紙を飾ることを夢に見たことがあるでしょう。
ここでは大きな夢を持つミュージシャンにインスピレーションをもたらす世界トップクラスのドラマーたちをご紹介します。
有名なジャズドラマー
まず、バンドのボーカルだけでなくメンバー全員を崇拝の対象にした音楽ジャンルから始めましょう。クラシック音楽では、ドラムは基本的にオーケストラの一部でしたが、フルートとドラムのアンサンブルが主流でした。しかし小規模で打楽器の出番が多いラグタイムやディキシーランド・ジャズでは、ドラムセットの発明によりひとりで複数の音調、ピッチ、ビートを演奏できるようになり、ドラム奏者にようやく日が当たるようになりました。
ジーン・クルーパ
ジーン・クルーパはドラムショーの元祖で、簡単な伴奏ですら圧倒的なパフォーマンスに変えるスター性がありました。シンプルなリズムを生み出す場合も、ベニー・グッドマン楽団でドラムソロを即興演奏する場合も、またビッグバンド、ジャズ、スイングとジャンルを問わず、彼は常に単なるドラム奏者以上の存在感を放ち、ジャズロックからスピードメタルまで、多くのドラマーが彼のスタイルから影響を受けました。

更に、ジーンは現在最も一般的に使われているスタイルのドラムセットの定着にも貢献しました。
現代のドラムセットを構成する楽器もご覧ください。
バディ・リッチ
バディ・リッチは自己流で最速のリズムを刻めたドラマーです。彼はジャズドラムで有名ですが、フランク・シナトラとの共演、フィル・コリンズのハイハットのセッティングのサポート、ジョン・ボーナムやビル・ワードへの編曲の推薦、ドラムソロパートの革命など音楽界に多大な貢献をしています。彼によるドラムソロパート時間の拡大は、後のロックバンドの見せ場となりました。彼は史上最も偉大なドラマーと言われていて、超絶技巧を駆使して、演奏によりスイングとエネルギーを炸裂させました。
マックス・ローチ
ドラムスティックを駆使した超絶技巧で有名なマックス・ローチは、ビートを強調するためにライドシンバルを活用して、1940年代のビバップに革命を起こしました。彼は適切な伴奏を考案する勘に恵まれていて、史上最高のジャズドラマーのひとりとして認識されています。
ジャック・ディジョネット
ディジョネットは適応力に優れ、あらゆるスタイルのジャズを演奏できました。彼の全盛期はフュージョンが台頭してきた時期で、多数のソロアルバムを発表していますが、マイルス・デイヴィスのドラマーとして有名です。まだ現役で、自身のバンドでの活動に加え、他のバンドグループとも多数共演しています。
ロック界の偉大なドラマー
ジョン・ボーナム
1969年にレッド・ツェッペリン初のアルバムが発売された時、ロック界におけるドラムの歴史が変わりました。ドラム担当のジョン・ボーナムは、他のドラマーがツーバスでも真似できないほどの音と効果をワンバスで実現しました。ボンゾの愛称で知られた彼は、バンドの音楽的独自性を生み出す中心的存在だったため、1980年の彼の死後にバンドは解散しました。レッド・ツェッペリンはそのあと、不定期的に再結成して単発のコンサートを開催するだけでした。
ボーナムとレッド・ツェッペリンはロック界のパイオニアで、ジャズ、ブルース、フォークミュージックまで様々なジャンルを採り入れ、後にヘビメタルと呼ばれるハードサウンドの礎を築きました。
ロックンロール界の偉大なドラマーが演奏した簡単に演奏できるドラムソングもご覧ください。
キース・ムーン
ザ・フーのドラム担当だったキース・ムーンは、ドラムソロをやらないドラマーとして有名でした。彼は、ドラムはビートを刻むだけの脇役ではなく、ザ・フーのリード楽器であると考えていました。彼は正確性の欠如を補うため、圧倒的なショーマンシップとドラムロールの個性的な使い方で才能を発揮しました。
ニール・パート
ラッシュのメンバーがニール・パートに惹きつけられた理由は、彼のスタイルがキース・ムーンの音楽スタイルと似ていたからでした。しかし、確かに彼の音楽はエネルギーに溢れていましたが、彼は新しいことに挑戦する意欲と正確な技巧も兼ね備えていました。ラッシュでは彼の曲をオーケストラのティンパニー、テンプル・ブロック、電子ドラムに合わせて伴奏して、ニールは曲の雰囲気に合わせて楽器を選んでいました。

リンゴ・スター
冷静沈着なスタイルから、リンゴ・スターを世界トップクラスのドラマーと呼ぶことに関しては、意見が分かれます。キース・ムーンほど派手ではないものの、ビートルズのドラム担当は見事なシンバルワークやスティックさばきに多くのフィーリングをこめ、それぞれの曲にしっくり当てはまるサウンドを編み出しました。彼の演奏には安定感があり、毎回同じ水準のパフォーマンスを維持できました。目立つパフォーマンスや超絶技巧はありませんが、常に曲に合わせた音を捉える能力がありました。
カーマイン・アピス
アピスは1960年代後半にサイケデリックバンド「ヴァニラ・ファッジ」のメンバーとして注目を浴びました。1972年に出版されて以来ドラムの教科書として現在でもつかわれている『Realistic Rock Drum Method』を執筆した他に、カーマインはカクタス、ベック&ボガード&アピスなどのバンドやロッド・スチュアートとブルース・ロックを演奏しました。弟のヴィニーも、ディオやブラック・サバスでドラマーとして活躍しています。
イアン・ペイス
ペイスはディープ・パープル結成当初からの唯一のメンバーで高速、強烈、正確かつエネルギッシュな演奏スタイルで有名です。彼はアルバム『ハッシュ』や『スモーク・オン・ザ・ウォーター』などのヒット曲の作詞作曲にも関わりました。
フィル・コリンズ
フィル・コリンズはジャズも演奏しますが、プログレッシブ・ロックバンド「ジェネシス」のリードドラマーとして知られています。ゲート・リバーブの音色で有名なコリンズは、1970年代最高のドラマーとして評価されていて、現在でも後輩をサポートするためにスタジオを時々訪問しています。2007年に神経損傷のために引退しますが、その後に活動を再開しています。彼の伝説は今も進行形です。
ドラムセットの構成も確認しておきましょう。
デイヴ・グロール
スティックを逆に持ちグリップの部分で叩くパワフルな演奏からニルヴァーナでのハードなサウンドまで、グロールはドラムに情熱を傾けました。
彼はフー・ファイターズでギターと作詞を担当し、現在でもゼム・クルックド・ヴァルチャーズでドラムを演奏しています。

ジンジャー・ベイカー
ジャズの演奏経験があったベイカーは、クリームでバンド活動を開始しました。彼はパワフルな演奏スタイル、複雑なリズム、エネルギーとショーマンシップで注目を集めました。彼のスタイルにはアフリカの太鼓を研究するために数年間ナイジェリアに滞在した影響が反映されています。
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有名な女性ドラマー
どういうわけかロックバンドにおいて女性ドラマーは男性よりも目立ちませんが、音楽の世界では数多くの女性が一流ドラマーとして活躍しています。
シンディー・ブラックマン
ジャズもロックもこなす多才なシンディーは、レニー・クラヴィッツのドラマーとして頭角を現しました。彼女はスペクトラム・ロードやサム・リヴァースなど数々のバンドで演奏した他、後に夫となるカルロス・サンタナとも共演しました。
シーラE.
シーラ・エスコヴェードは1980年代にブレークした有名なドラマー、シンガー兼ソングライターです。プリンスのライブに多数参加したことでも有名です。
メグ・ホワイト
ロックデュオであるザ・ホワイト・ストライプスで打楽器を担当するメグ・ホワイトはミニマリストで、シンプルながらパワフルな演奏でステージを盛り上げました。彼女はコーラスも担当しました。
カレン・カーペンター
ミュージシャンとしてのキャリアは拒食症という悲劇により幕を閉じましたが、カレンはカーペンターズのリードボーカルとして有名になる前は卓越したドラムテクニックで知られていました。ドラムを叩きながら美声を響かせる「歌うドラマー」として、その才能を高く評価されていました。
ジャネット・ワイス
1950年代最高のドラマーのひとりとして評価されているジャネット・ワイスは、The Friesなどのバンドと共演した後、スリーター・キニーのショー終了後の即興ジャムセッション後にメンバーに加わりました。彼女はクワージ、スティーブン・マルクマス&ザ・ジックス、ワイルド・フラッグでも演奏を担当しました。
ボビー・ホール
バンドに属さないスタジオ・ミュージシャンとして、ボビー・ホールはスティーヴィー・ワンダー、ボブ・デュラン、レーナード・スキナード、ザ・ドアーズ、ピンク・フロイドをはじめとする偉大なアーティストとの共演経験があります。彼女はボンゴ、コンガ、タブラ、ギロなど多彩な楽器を演奏しました。
時代別のドラムの歴史もご覧ください。

憧れのドラマーから吸収できること
ドラムのスキルを磨く上で、一流ドラマーのパフォーマンスを視聴することは有効な学習法です。YouTubeでコンサートの音楽動画を視聴できるので、彼らの住めアドラムのテクニック、ダブルバスロールの技巧、スティックの持ち方やシンバルの鳴らし方を参考にしましょう。
もちろん、ミュージシャンになるためには自分にとってもっとも快適な演奏スタイルを見つけることも必要です。しかし、他のドラマーの真似をすることで、自分にあったスタイルや合わない演奏法を感覚でつかむことができます。これは、自分のフィルインと独自のスタイルを確立するためのスタート地点となります。
自分が好きな音楽ジャンル以外のドラマーの演奏も参考にしましょう。ジャズでは一般的だけどファンクではほとんどやらないテクニックなど、特定のジャンルの流行によっては一部のテクニックが無視されることや悪い習慣が蔓延する場合もあります。
また、一流ドラマーのパフォーマンスの中でも自分の好き嫌いがわかれば、自分のスタイルを確立しやすくなります。自分の演奏を録音するか、友人に頼んで自分がドラムを演奏している姿を録画してもらえば、憧れのドラマーを模倣している自分のパフォーマンスを分析できます。
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ドラムについての基礎知識もご覧ください。
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