ギターの種類が多すぎて、違いがよく分からない。
楽器店にずらりと並ぶギターを前に、そう感じる人は少なくありません。結論からいうと、ギターはエレキギター・アコースティックギター・クラシックギターの3つが基本です。違いの核は弦の素材と音の出し方にあり、そこが分かれば自分に合う1本も絞りやすくなるはずです。
この記事では、ギター各部の名前や代表モデルの名前を押さえたうえで、種類ごとの違いと選び方を解説します。また、記事の最後には、マンツーマンでギターを習えるSuperprof(スーパープロフ)についても紹介しています。
ギターの種類|大きく3つ
ギターの種類は、エレキギター・アコースティックギター(アコギ)・クラシックギターの3つに大きく分けられます。違いを生む一番の要素は、弦の素材と音の出し方です。弦の振動をボディの空洞で響かせるのか、電気信号に変えてアンプで鳴らすのかで、音量も音色も変わってきます。
まずは3種類の特徴を一覧表で比べてみましょう。
| 項目 | エレキギター | アコースティックギター | クラシックギター |
|---|---|---|---|
| 弦の素材 | スチール(ニッケル)弦 | スチール弦 | ナイロン弦 |
| 音の出し方 | ピックアップで電気信号に変えてアンプで鳴らす。 | ボディの空洞で響かせる。 | ボディの空洞で響かせる。 |
| アンプ | 必要 | 不要 | 不要 |
| 音色 | アンプや機材で幅広く変えられる。 | 明るく張りがある。 | 温かく柔らかい。 |
| ネック | 細め | 細め | 太め |
| 主な音楽 | ロック・ポップス・ジャズ | 弾き語り・フォーク・ポップス | クラシック・ボサノバ |
この3つは、ギターの歴史の中で、演奏される音楽や場所に合わせて枝分かれしてきたものです。どれが上というわけではなく、得意な表現が違うと考えてください。自分が出したい音をイメージしながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。
ギターの各部の名前と役割
ギターの各部の名前は、種類が違っても多くが共通しています。先に名前と役割を知っておくと、種類ごとの違いや楽器店での説明がぐっと理解しやすくなるはずです。
ヘッドとネック

ヘッドはギターの先端部分で、弦を巻き取るペグ(糸巻き)が並んでいます。
ペグを回して弦の張りを変えることで、音の高さを合わせる仕組みです。
ヘッドとボディをつなぐ細長い部分は「ネック」と呼ばれ、表面には指板(フィンガーボード)が貼られています。
指板に打ち込まれた金属の棒がフレットで、どのフレットの間を押さえるかによって音程が決まります。
ヘッドとネックの境目にある「ナット」は、弦の位置を決めて開放弦の支点になる部品です。指板の目印はポジションマーク、ネックの反りを調整する部品はトラスロッドと呼ばれます。
ボディと弦まわり
ボディはギターの胴体で、音色に大きく関わる部分です。弦の端はボディ側のブリッジで留められ、弦を乗せるサドルが弦の高さを決めています。ネック側のナットは「上駒」、サドルは「下駒」という和名でも呼ばれます。
アコギやクラシックギターでは、表板に開いたサウンドホールから、ボディで響いた音が外へ出ていく仕組みです。この表板は「共鳴板」とも呼ばれ、ピックによる傷を防ぐピックガードが貼られることもあります。
一方でエレキギターには、弦の振動を電気信号に変えるピックアップが付いています。音量や音色を変えるコントロールノブも、エレキならではのパーツです。アンプにつなぐケーブルの差込口は、アウトプットジャックと呼ばれます。
種類によって、付いているパーツには次のような違いがあります。
| パーツ | エレキギター | アコースティックギター | クラシックギター |
|---|---|---|---|
| サウンドホール | ソリッドはなし | あり | あり |
| ピックアップ | あり | なし(エレアコはあり) | なし(内蔵モデルもある) |
| コントロールノブ・ジャック | あり | なし(エレアコはあり) | なし(内蔵モデルもある) |
| ペグの向き | ヘッドの横 | ヘッドの横 | ヘッドの後ろ側 |
エレキギターの種類と名前
エレキギターとは、弦の振動をピックアップで電気信号に変え、アンプで音を鳴らすギターです。種類はボディの構造とモデルの名前、そしてピックアップの3つの軸で整理すると分かりやすくなります。
ボディ構造で分かれる3タイプ
エレキギターは、ボディの中身によってソリッド・セミアコ・フルアコの3タイプに分かれます。

- ソリッド:中まで木材が詰まったボディで、ロックやポップスでよく使われる定番のタイプです。手頃な価格のモデルも多く品揃えが豊富なので、最初の1本にも向いています。
- フルアコ(フルアコースティック):ボディの中がすべて空洞で、アンプなしでもかなり大きな生音が出ます。
- セミアコ(セミアコースティック):空洞のボディの中央に木のブロックを入れた構造です。空洞の響きを残しながら、大音量で起きやすいハウリングを抑えられるわけです。
フルアコはジャズ、セミアコはブルースなどでよく使われ、2つをまとめて「ハコモノ」と呼ぶこともあります。
代表的なモデルの名前
ストラトキャスターやレスポールといった名前は、ギターの種類というより、メーカーが付けた製品(モデル)の名前です。
ストラトキャスターとテレキャスターはFender(フェンダー)のモデルです。レスポールとSGは、Gibson(ギブソン)を代表するモデルにあたります。他社が作る似た形のギターは、「ストラトタイプ」「レスポールタイプ」のように呼び分けられています。
どのモデルも、有名なギタリストたちが長く愛用してきたことでもおなじみです。主な4モデルの違いは次のとおりです。
| モデル名 | メーカー | ピックアップ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ストラトキャスター | Fender | シングルコイル3基 | 優しい音から歪んだ音まで幅広く、ジャンルを問わず使える。 |
| テレキャスター | Fender | シングルコイル2基 | シャープで歯切れのよい音が出る。軽く、歌いながら弾く人にも選ばれやすい。 |
| レスポール | Gibson | ハムバッカー2基 | 太く甘い音が出る。ロックやブルースで多く使われる。 |
| SG | Gibson | ハムバッカー2基 | 薄く軽いボディで、高い位置のフレットまで指が届きやすい。 |
このほかにも、左右非対称な形のジャズマスターやV字型のフライングVなど、個性的なモデルが数多くあります。
楽器店で「ストラトタイプ」と書かれたギターは、ストラトキャスターに似た形のギターという意味です。ピックアップの組み合わせはモデルごとに違うため、形だけでなく仕様も確かめて選びましょう。
ピックアップによる音の違い
エレキギターの音色を大きく左右するのが、ピックアップの種類です。代表的なのはシングルコイルとハムバッカーの2つで、構造の違いが音やノイズの出方に表れます。主な違いを比べてみましょう。
構造:コイルが1つだけのシンプルな作りです。
音:歯切れのよいシャープな音で知られています。
ノイズ:構造上、ノイズを拾いやすい弱点があります。
主な搭載モデル:ストラトキャスターやテレキャスターが代表的です。
構造:シングルコイル2つを組み合わせた作りです。
音:一般に出力が高く、歪ませると骨太な音になります。
ノイズ:2つのコイルの信号でノイズを打ち消し合うため、雑音に強いとされます。
主な搭載モデル:レスポールやSGが代表格です。
歪ませた骨太な音ならハムバッカー、歯切れのよい音ならシングルコイルを目安にしてみてください。
アコースティックギターの種類
アコースティックギターとは、スチール弦を張り、ボディの空洞で音を響かせるギターです。アンプがなくても大きな音が出せるため、弾き語りやフォーク、ポップスの伴奏で広く使われています。
ボディの形とサイズ
アコギの音色を左右するのは、主にボディの大きさと形です。一般的に、大きなボディは低音が豊かで迫力があり、小ぶりなボディは軽やかで繊細な音を得意とします。代表的なボディの形は次の4つです。
- ドレッドノート:1930年代にMartin(マーチン)が発表した大型ボディです。低音がよく響く迫力のある音で、ストロークで弾く弾き語りやバンドに向いています。名前はイギリスの大型戦艦に由来します。
- ジャンボ:Gibsonの「SJ-200」に代表される大型のボディです。力強く、遠くまでよく通る音が特徴になります。
- OM・000(トリプルオー):同じ大きさの中型ボディで、体に抱えやすいサイズです。000は指で弾くアルペジオに向き、OMは張りのある音が魅力になります。
- 00・0(ダブルオー・シングルオー):クラシックギターに近い大きさの小型ボディです。温かみのある音を持ち、小さめで抱えやすいのも利点といえます。
弾き語りが中心ならドレッドノート、指弾きや抱えやすさを重視するなら中型〜小型のボディから選んでみてください。
エレアコ
エレアコ(エレクトリック・アコースティックギター)とは、アコギにピックアップを内蔵したギターのことです。

サドルの下にピエゾという種類のピックアップを仕込み、弦の振動を電気信号に変えるタイプが定番です。
普段はアコギとして生音で弾けるうえ、ケーブルでアンプや音響設備につなげば大きな会場でも音を届けられます。ライブや配信で歌いながら弾きたい人にとっては、心強い仕組みといえます。
ボディの一部をえぐったカッタウェイ付きのモデルもあり、高い位置のフレットまで押さえやすいのが利点です。
クラシックギターの種類と違い
クラシックギターとは、ナイロン弦を張り、主に指で弾くギターです。同じナイロン弦を使うギターにはフラメンコギターもあり、見た目は似ていても音の性格は異なります。
アコギとの違いは?
クラシックギターとアコギの一番の違いは、弦の素材にあります。ナイロン弦はスチール弦より柔らかいため、温かく丸みのある音色になるのが特徴です。

ネックも太めで、ヤマハのクラシックギターでは指板の幅が52mmあります。
弦と弦の間隔が広いぶん、手の小さい人はギターコードの押さえ方に慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
弦を巻く糸巻きがヘッドの後ろ側に付いている点も、見分けるときのポイントです。クラシック音楽ではメロディと伴奏を一人で弾く独奏が多く、指で奏でるボサノバでも定番のギターです。
フラメンコギターとは?
フラメンコギターは、スペインの音楽であるフラメンコを演奏するためのナイロン弦ギターです。見た目はクラシックギターとほとんど同じですが、ボディにはシープレス(糸杉)などの軽い木材がよく使われます。弦の高さが低めに調整されていて、速いフレーズを弾きやすいのも特徴の1つです。
奏法が激しいため、表板にはゴルペ板と呼ばれる保護用の板が貼られることも多くあります。音は明るく歯切れがよく、キレのある鋭い響きが持ち味です。
そのほかのギターの種類
エレキ・アコギ・クラシックのほかにも、弦の本数やサイズ、用途によってさまざまなギターがあります。代表的なものを見ていきましょう。
- 12弦ギター:2本1組の弦を6組張ったギターです。3〜6弦の組はオクターブ違いの音が同時に鳴るため、厚みのあるきらびやかな響きになります。
- 7弦ギター:通常の6本に低音弦を1本加えたギターです。より低い音が出せるので、ヘヴィなロックでよく使われます。
- ミニギター:ボディもネックも小さく作られたギターです。子どもの練習用や、旅行やアウトドアへの持ち運び用として人気があります。

- サイレントギター:共鳴するボディを持たないギターです。生音がとても小さく、ヘッドホンをつなげばアコギらしい音で静かに練習できます。
- 左利き用(レフティ):右利き用とは左右が逆向きに作られたギターです。左利きの人が、無理のない構えで弾けるようになっています。
- ベース:形はギターに似ていますが、多くは4本の弦で1オクターブ低い音を受け持つ別の楽器です。バンドではドラムと一緒にリズムを支えます。
まずは基本の3種類から考え、目的に応じてこうした派生型も検討すると、自分に合う1本に近づけます。
ギターの選び方|種類を決める3つの基準
ギターの選び方は、弾きたい音楽・体格・弾く環境の3つの基準で考えるのが基本です。順番に確認していきましょう。
弾きたい音楽で選ぶ
The music is like the ocean, and the instruments are little or bigger islands.
音楽は海のようなもので、楽器は大小の島にすぎない。by アンドレス・セゴビア(Andrés Segovia)
ギター選びで最も大切なのは、どんな音楽を弾きたいかです。
種類によって得意な音楽が違うため、目標の曲が決まれば候補は自然に絞れます。憧れのアーティストと同じ種類のギターを選ぶのも、練習の意欲を保つうえで有効な方法です。目標の曲を1つ決めることは、ギター初心者の始め方の第一歩でもあります。主な音楽と、向いているギターの目安は次のとおりです。
| 弾きたい音楽 | 向いているギター |
|---|---|
| 弾き語り・フォーク | アコースティックギター(ドレッドノートなど) |
| ロック・ポップスのバンド | エレキギター(ソリッド) |
| ハードロック・メタル | エレキギター(ハムバッカー搭載や7弦) |
| ジャズ | エレキギター(フルアコ) |
| ブルース | エレキギター(セミアコやレスポールなど) |
| クラシック・ボサノバ | クラシックギター |
| フラメンコ | フラメンコギター |
あくまで目安で、ジャンルごとに使うギターが決まっているわけではありません。好きな音に一番近い種類を選ぶのが、長く続けるための近道です。
体格とサイズで選ぶ
ギターは、体に合ったサイズを選ぶと格段に弾きやすくなります。
見るべきポイントは、ボディの大きさとネックの太さ、そして弦の長さ(スケール)です。弦が短いショートスケールのギターはフレットの間隔が狭く、手の小さい人でも指が届きやすくなります。たとえばFenderのムスタングは、手の小さい人向けに24インチ(約61cm)のショートスケールを採用しています。
アコギなら小ぶりな00・0などのボディ、エレキなら軽く薄いボディを選ぶと、長く弾いても疲れにくいはずです。子どもの場合は、ミニギターから始めるのも1つの選択肢になります。
同じ種類でも、ネックの握り心地や重さは1本ごとに違います。楽器店で実際に構えてみるほか、ギターの先生に体格や目標を伝えて相談するのもおすすめです。
弾く環境で選ぶ
日本の住まいでは、ギターの音量も見落とせないポイントです。アコギやクラシックギターは生音が大きく、集合住宅では夜の練習に気を遣う場面もあるかもしれません。
エレキギターなら生音が小さく、アンプにヘッドホンをつなげば周りに音を響かせずに練習できます。アコギの音で静かに弾きたい人には、サイレントギターという選択肢もあります。持ち運ぶ機会が多い人なら、ミニギターのように軽くて小さいモデルが便利です。
弾く場所と時間帯を思い浮かべてから種類を選べば、買ったあとに「家で弾けない」と困ることも減らせます。
ギターの個人レッスンで実践的に学ぼう
ギターの種類ごとの音色や弾き心地の違いは、実際に弾いてこそ実感できるものです。個人レッスンなら、構え方や弦の押さえ方を先生にその場で見てもらえます。知識を演奏に結び付けながら、実践的に上達できるのが魅力です。
自分のペースでギターを学ぶなら、講師と学習者をつなぐプラットフォームSuperprof(スーパープロフ)を活用してみてください。
Superprofが選ばれる理由
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まとめ
ギターの種類は、エレキギター・アコースティックギター・クラシックギターの3つが基本です。弦の素材と音の出し方の違いが、音色や弾き心地、得意な音楽の違いを生んでいます。ストラトキャスターやドレッドノートといった名前も、モデルやボディの形を表すものと分かれば迷うことはありません。弾きたい音楽・体格・弾く環境の3つを軸にした選び方で、長く付き合える1本を見つけてください。
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